本格的な冬を迎え、さつまいもがおいしい季節になりましたね。みなさんはどの品種がお好きですか?スーパーではいくつかの種類が並んでいることが多いです。どのように違うのか、それぞれがどのような料理に向いているのか気にしたことってありますか?
さつまいもには大きく分けて、以下3つのカテゴリがあります。
①ホクホク系のさつまいも
②しっとり・ねっとりしたさつまいも
③紫やオレンジなど、果肉がカラフルなもの
今回はそれぞれの代表的なさつまいもと、おすすめの料理や食べ方についてお話していきます。また、オーブンや電子レンジで「甘くておいしい焼き芋」を作るコツもご紹介しています。さつまいも料理を作る際や、おいしい焼き芋が食べたいときにはぜひ参考にしてくださいね。
目次
さつまいもの種類とおすすめの食べ方
ではさっそくさつまいもの種類と、それぞれの特徴を生かしたおすすめの食べ方を順にみていきましょう。
まずはホクホク系から!
【ホクホク系のさつまいも】
ホクホク系のさつまいもの代表的な品種には、以下のようなものがあります。
・鳴門金時
・紅さつま
・紅あずま
ホクホク系のさつまいもは、昔ながらの品種が多いです。加熱すると甘みが増し、ホクホクの中にもしっとり感が生まれます。一番のおすすめの食べ方は、やはり焼き芋!懐かしさを感じるような、優しい味わいが特徴です。
◆おすすめの食べ方・調理法◆
・焼き芋
・大学芋
・厚めにカットして天ぷらに
・スイートポテト
・さつまいもチップス
【しっとり系のさつまいも】
しっとり系のさつまいもの代表的な品種には、以下のようなものがあります。
・シルクスイート
・紅はるか
・紅まさり
・安納紅/安納芋
・クイックスイート
近年人気を博しているしっとり系のさつまいも。今やしっとり系さつまいもの代表的存在となった「シルクスイート」や「安納芋」の名を知らない人はいないでしょう。
貯蔵することで甘みが増していきます。水分量が多いため、絹(シルク)のようにしっとり、ねっとり、そして上品で滑らかな舌触りが特徴です。
やはり焼き芋でそのおいしさを味わっていただきたいですね。糖度が非常に高いため、蜜があふれ出してくることもあります。
また、レンジなどでも短時間でしっかりとした甘さが楽しめるように開発された「クイックスイート」なる品種も登場しました。これなら一人暮らしで自宅にオーブンがないという方でも、手軽に本格的な焼き芋を楽しむことができますね。
◆おすすめの食べ方・調理法◆
・焼き芋
・干し芋
・バター焼き
・スイートポテト
・さつまいものプリン
【カラフルなさつまいも】
さつまいもの中には、果肉が鮮やかな色をしているものがあります。そのカラフルな色味を活かした料理に使うと、さつまいも料理のレパートリーもグンと幅広くなりますよ。
<紫色>
果肉が紫色をしたさつまいもの代表的な品種には、以下のようなものがあります。
・パープルスイートロード
・アヤムラサキ
・種子島紫
・ナカムラサキ
鮮やかな紫色は、ポリフェノールの一種・アントシアニンによるものです。アントシアニンは、視力回復などの効能でおなじみですね。
◆おすすめの食べ方・調理法◆
・紫色のスイートポテト
・紫色の大学芋
・紫色のさつまいもサラダ
・パンに練り込んで紫色のさつまいもパン
・紫色のさつまいもスープ
<オレンジ色>
果肉がオレンジ色をしたさつまいもの代表的な品種には、以下のようなものがあります。
・アヤコマチ
・ハロウィンスウィート
・フルーツこがね
・マロンゴールド
・紅きらら
鮮やかなこのオレンジ色の正体はβカロテン。加熱することでさらにオレンジ色が増し、まるでかぼちゃのような色合いになります。やはり通常のさつまいもに比べるとこのカロテン由来の香りが強く、独特な芳香がするのが特徴です。かぼちゃと食べ比べしてみるのも楽しそうですね。
表皮は一般的なさつまいもと同じく紫色をしているものが多いですが、安納芋やマロンゴールド、紅きららは比較的白~黄色味のある表皮をしています。
◆おすすめの食べ方・調理法◆
・焼き芋
・天ぷら
・オレンジ色のスイートポテト
・オレンジ色の大学芋
・オレンジ色のさつまいもサラダ
<白色>
果肉が白色をしたさつまいもの代表的な品種には、以下のようなものがあります。
・コガネセンガン
・シロユタカ
白色のさつまいもは、なじみのない方も多いでしょう。スーパーなどでは見かけない種類ですよね。それもそのはず。でんぷん含有量が多い白色のさつまいもは、加工用として利用されることが一般的だからです。
コガネセンガンは、そのまま食べる調理用のさつまいもとしてお目にかかることはほとんどありませんが、実はさつまいも作付面積トップの品種の1つです。芋焼酎の原料用のさつまいもとして作られており、市場に出回っている芋焼酎の実に9割以上がコガネセンガンからできるんだとか。
シロユタカはでんぷん加工用の品種として栽培されています。主に清涼飲料の甘味料や春雨の原料など、私たちが日頃手にしている加工品に使われているさつまいもです。
◆おすすめの食べ方・調理法◆(市場に出回ることはめったにない)
・芋焼酎
・じゃがいもの代用品として
オーブンやレンジで!甘くておいしい焼き芋の作り方
ちょっとしたひと工夫を加えるだけで、甘くておいしい焼き芋を作ることができますよ。
【おすすめ】オーブンで作るおいしい焼き芋
甘〜くおいしい焼き芋を作るコツは、「低温で」「じっくり」火を通すこと。70℃前後の温度でゆっくり火を通すと、さつまいものデンプンが糖へ変わります。
【材料】
・さつまいも…好きなだけ
・アルミホイル…適量
【作り方】
1.さつまいもは皮付きのままよく洗う
2.オーブンに並べる
※シルクスイートや安納芋など蜜が出るさつまいもを使用する際は、オーブンの天板にアルミホイルを敷いてからさつまいもをおくと安心
※カットしたさつまいもを使うときは、断面にアルミホイルを巻く(水分が飛んでしまうのを防ぐため)
3.160℃のオーブンで90〜100分ほど焼いたら完成
※さつまいもの太さによるので、竹串を刺してまだ硬いようなら5分ずつ追加で加熱する
【簡単】電子レンジで作るおいしい焼き芋
電子レンジで焼き芋を作っても、パサパサで甘くならないと思っていませんか?電子レンジの「解凍モード」と「濡らしたキッチンペーパー」を使えば、しっとりおいしい焼き芋が作れますよ!
【材料】
・さつまいも…1本
・キッチンペーパー…1枚
・ラップ…適量
【作り方】
1.さつまいもはよく洗っておく
2.水で濡らしたキッチンペーパーでさつまいもを包む
3.さらにラップでさつまいもを包む
4.500Wの電子レンジで2分ほど加熱する
2分経ったら、今度は「解凍モード(200W)」に切り替えて、10分ほど加熱する
5.竹串を刺してスっと通れば出来上がり
6.5分ほどそのまま蒸らして召し上がれ!
まず500Wで加熱したあとに解凍モードでじっくり火を通すことで、電子レンジでも甘い焼き芋に仕上がります。
濡らしたキッチンペーパーとラップでさつまいもを包むことで、パサつかずしっとりとした焼き芋ができます。
さつまいもは追熟でさらに甘~く、おいしくなる
さつまいもは貯蔵しているうちに糖度が増し、いっそう甘くなります。これはさつまいもに含まれるでんぷんが糖に変わっていくから。
熟成期間は、スーパーで購入したものなら2週間、畑で収穫したものなら1ヶ月ほどが目安です。
熟成の方法は、さつまいもを1つ1つ新聞紙にくるみ、適切な温湿度の元で2週間ほど寝かせます。ビニール袋ではなく新聞紙を使うのがコツ。新聞紙は、湿度をうまくコントロールしてくれるからです。
実はさつまいもは寒さが苦手です。温度は13℃前後、湿度は90%前後を保つように注意しましょう。
まとめ
寒い冬に食べるホカホカで甘い焼き芋は、体だけでなく心まで温めてくれるような気がしますよね。
さつまいもは食物繊維も豊富で、あんなに甘いのに意外とヘルシーなんです。
ただ焼くだけで十分おいしく食べられますが、天ぷらや大学芋、スイートポテトなど、レパートリーも多いのでいろいろな楽しみ方ができます。たくさんいただいたときは、スイートポテトチップスや干し芋にすれば日持ちもしますよ。
ぜひここでご紹介したいろいろな種類のさつまいもを、食べ比べしてみてくださいね!
Commentsコメント