今年も早いもので1年の終わりが近づいてきました。
忘年会や新年会シーズンは、食べすぎ・飲みすぎの危険がいっぱい!
でも誰かと食事を共にするのは楽しくて、ついつい食べすぎたり飲みすぎたりしてしまいますよね。
今回は、食べすぎ・飲みすぎが引き起こす健康への悪影響と、その予防法や対処法についてご紹介します。
目次
食べすぎ・飲みすぎが引き起こす悪影響
食べすぎや飲みすぎによる健康への悪影響には以下のようなものがあります。
・胃もたれ
・睡眠の質の低下
・朝食を抜く
・眠気や集中力の低下・イライラ
・肥満
など
これらは単体で現れるのではなく、多くの場合お互いが関連しあっています。
たとえば、暴飲暴食による胃もたれ→胃が休めないため睡眠の質が低下→朝食を食べる気にならない→日中の眠気/イライラ→ストレスからの過食…そしてまた胃もたれ、といった具合です。
こういったサイクルを繰り返していると、肥満にもつながってしまいます。
胃がもたれやすい形の人がいる
ちなみに胃の形って、実は人によって異なるんですよ。
油っこいものを食べると胃がもたれる人は、胃の形が関係しているかもしれません。
もたれやすい人の胃は、「鉤状胃(こうじょうい)」と呼ばれる釣り針のように曲がった形だったり、下垂していたりする場合が多いです。曲がった形や下垂した胃は、胃の中央部がたるんでいます。
この中央部が出口より低い位置にあるため、胃に食べ物が溜まりやすく流れづらいのです。
日本人に多い胃の形です。
これとは反対に欧米人は、「牛角胃(ぎゅうかくい)」という牛の角のようにすらりとした形の胃の人が多いです。
食べ物がスムーズに流れる形をしているので、胃もたれすることはほとんどありません。
「今日も食べすぎちゃった・飲みすぎちゃった!」体の中では何が起こっている?
気をつけようと思ってはいても、今日も食べすぎてしまった。
「もう1杯」につられてついつい飲みすぎてしまった。
よくある話ですが、そんなとき私たちの体の中では何が起こっているのでしょうか。
血糖値の急上昇/急降下
ご飯を食べると血糖値が上がります。
するとすい臓からインスリンというホルモンが出て、血糖値を適切な範囲まで下げてくれます。
朝昼晩、規則正しく適量の食事をとっていれば分泌されるインスリンの量もちょうどよく、血糖値が下がりすぎることは通常ありません。
しかし晩ご飯が夜遅い時間になるなど、空腹感が強くなってしまうと、ついついたくさんの食事(炭水化物)を取ってしまいがち。
すると血糖値が急上昇し、それを一生懸命に下げようとインスリンが過剰に出る場合があります。その結果、必要以上に血糖値が急降下して、低血糖状態になってしまうと考えられています。
お酒の後シメが欲しくなるのは
冬お酒の後に、いつもシメのラーメンが食べたくなる方はいませんか?
炭水化物などを食べると、肝臓が糖に分解して血液に流し込み、その結果血糖値が上がります。
しかしお酒を飲んでいる場合、肝臓はアルコールの分解を優先して行います。
つまり、炭水化物をとっていてもその分解が後回しに。何が起こるかというと、アルコールの分解で手一杯のため血糖値が上がらず、いつまで経っても満腹感が感じられないため、シメが食べたくなると考えられています。
「お酒を飲むといつもより食べられる」ような気がするのは、こういった体の働きによるものだったのですね。
低血糖チェックリスト
低血糖は自覚症状がない場合がほとんど。ただ、以下の2点に当てはまる人は、低血糖の可能性があります。
1. 夜寝ているとき、よく目が覚める
トイレに行きたいわけではないのに、夜中に目が覚めてしまうことがある場合
2. 夜遅い時間にご飯を食べすぎる習慣がある
お昼ご飯以降にほとんど何も口にしない分、遅い時間に帰宅してから晩ご飯をついつい食べすぎてしまう習慣がある場合
低血糖はインスリンが過剰に出ることで起こりますが、頻繁に繰り返しているとこのインスリンがうまく機能しなくなり、 糖尿病のリスクが上がってしまう恐れも。
上記2点に当てはまった方は、食生活を見直しましょう。
食べすぎ・飲みすぎを抑えるために実践したいこと
うまく間食をする
仕事や学校が終わるのが遅く、どうしても夕飯が遅い時間になってしまう/昼食をとってから夕飯までの時間が空いてしまう方は、間食をうまく利用しましょう。
腹持ちも良く消化吸収の良いおにぎりなどが食べられるとベストですね。
難しい場合は、手軽に食べられるナッツやドライフルーツなどがおすすめです。
1点注意したいのが、間食で食べた分は夕飯を減らすということ。結局いつもと同じ量食べてしまっては、間食した意味がありませんからね。
食べる順番を意識する
血糖値が急激に上昇しないような食事のとり方を意識しましょう。方法はカンタン。
サラダ(野菜)→おかず(たんぱく質)→ご飯(炭水化物)の順に食べるだけ!
食物繊維の豊富な野菜類を最初に、次にたんぱく質の多いおかずを食べ、最後に炭水化物であるご飯をゆっくりよく噛んで食べることです。
ポイントは、必ず生ものから口にすること。
サラダや酢の物など、野菜を使ったメニューを先に食べましょう。
野菜を食べ始めてから、炭水化物に至るまでに10分以上の時間差があることが必要です。
野菜は生野菜だけでなく、温野菜でも大丈夫ですよ。
温かい汁物を飲む
食事の前に温かい飲み物を飲むことで空腹感が多少和らぎます。
そのため、いざ食事ありついたときのドカ食いや早食いを防ぐことができます。
また、食べている最中にも飲むのがおすすめ。
味噌汁やスープなどの温かい汁物を添えれば箸休めにもなります。
温かいが故「ゆっくり」飲むことで食事の時間もゆっくりになり、いつの間にか満腹中枢が働きだすまでの時間に達することができます。
飲み会がある日は当日/翌日のメニューで調整
飲み会や外食の予定がある日は、その前後で食事を調整しましょう。
どうしても飲み会や外食のメニューは、脂質や炭水化物が多めです。
一方で、野菜や果物などは少ない傾向があります。
なので、朝食はたくさんのフルーツ、ランチは炭水化物を抜くよう意識し多めのサラダとヨーグルト、いつもおやつを食べている人は我慢するなど、体を整えてあげましょう。いつも以上に飲み会の時間が待ち遠しくなりそうですね。
食べすぎ・飲みすぎてしまった日の対処法
①食後のコーヒー
胃がもたれがちな人は、食後にコーヒーや紅茶などを飲むのがおすすめ。
カフェインが胃液の分泌を促してくれますよ。
胃の下部に溜まりやすい食べ物を、スムーズに小腸へ送り出す手助けをしてくれます。
ただし、濃いめのものを少量飲むようにしてください。
薄いものをたくさん飲んでしまうと、ますます胃がたるんでしまうためかえって逆効果なので注意です。
②寝るときの姿勢
食べすぎ・飲みすぎてしまった日は、右側を下にして寝るようにしましょう。
胃の内容物が腸へ流れやすくなります。NGなのは仰向けで寝ること。
仰向けだと胃が背骨をまたぐことになってしまうため、スムーズに流れなくなってしまいます。
③コップ1杯の白湯
食べすぎ・飲みすぎにより胃がもたれた際には、白湯をコップ1杯飲んでみましょう。
胃酸が薄められ、胃もたれが軽くなります。
冷たい水だと胃への刺激となり働きが低下してしまうため、お水より40℃程度の白湯がおすすめ。
しかしながら、飲み会のときは白湯を飲むのは難しいかもしれませんね。
飲み会の最中はお水を積極的に飲むようにしてみてください。
アルコールには利尿作用があるため、脱水症状を防ぐためにも水分補給は大切です。
お酒に強い人ほど頻繁にトイレに行くことからもわかるでしょう。
帰宅したら1杯白湯を飲んでから眠ると良いでしょう。
まとめ
コロナの影響で飲み会や仕事後の1杯などを控えるのが一般的となり、早いものでもう1年半が経ちました。
今年も忘年会や新年会などの予定がたっている方は少ないかと思いますが、その分お家での食べすぎや飲みすぎには注意したいところですね。
食べすぎや飲みすぎは翌日こそ辛いですが、いずれ落ち着いてしまうためどうしてもまたついつい食べすぎたり飲みすぎたりしてしまいます。
でも確実に体にはじわじわとダメージが蓄積されていきます。
今回ご紹介した予防法や、うっかり食べすぎたり飲みすぎたりしてしまったときの対処法などをうまく取り入れながら、体への負担をリセットする癖をつけてみてくださいね。
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