最近よく耳にする沸騰ワード「ヴィーガン」。ヴィーガンの食事には原材料だけでなく、その製造過程にも厳しい条件があります。そんなヴィーガンでも安心して食べられるヴィーガンチョコレートとは、果たしてどのような味なのでしょうか。
今回は「ローシク」と「The Raw Chocolate Company」のヴィーガンチョコレートを実際に食べてみました!
そもそも「ヴィーガンチョコレート」ってどんなもの?
ヴィーガンは日本ではまだまだメジャーではありませんが、アメリカやヨーロッパをはじめとした諸外国では爆発的に増加しています。過去10年間の世界におけるヴィーガン人口の増加率は、なんと300%にも上るそうですよ。
ヴィーガンの食事と聞くと、野菜メインの質素であまりおいしくなさそうなイメージを持たれる方もいるかもしれませんね。しかしながら近年ではヴィーガン人口の増加に伴い、まるで本物そっくりの大豆ミートやヴィーガンチーズ、ヴィーガンアイスなどが登場しています。レストランにもヴィーガンメニューが用意されるなど、ヴィーガンを追求しつつも充実した食生活が楽しめるようになってきました。
一般的なチョコレートとの違いを交えながら「ヴィーガンチョコレートとはどんなものなのか」を説明していきますね。
乳製品を使用しない
チョコレートの原材料は①砂糖 ②カカオマス ③ココアバター ④乳 などです。チョコレートによっては生クリームやバターが使われていることも多いです。
ヴィーガンは牛乳などの動物性乳製品は摂らないため、ヴィーガンチョコレートには生クリームやバターなどは一切使用されていません。代わりに、豆乳やココナッツミルク、アーモンドミルク、カシューナッツミルクなど植物由来のものを使用して製造されます。
白砂糖を使用しない
チョコレートに使用される砂糖は、主に上白糖などの精製された砂糖が使われます。しかしヴィーガンは白砂糖を好みません。白砂糖自体は動物性食品ではないのですが、精製する過程でろ過のために牛骨など動物の骨が使われることがあるからです。
ヴィーガンチョコレートでは白砂糖の代わりに、黒糖やてんさい糖、ココナッツシュガー、アガベシロップ、メープルシロップなどが使用されています。
おすすめのヴィーガンチョコレート
ROOSIKU(ローシク)
ROOSIKU(ローシク)チョコレートは、株式会社トレテスにより輸入販売されています。
動物性の原料を一度も使用したことがないヴィーガン対応工場で作られた、エストニア発のヴィーガンチョコレートです。温度は42℃以下に徹底管理された、いわゆる「ローチョコレート」。すべて手作業で、丁寧に作られています。
カカオは収穫量が5%ほどしかないペルー産の希少カカオ、クリオロのみを使用しており、またチョコレートに使用されるベリーは、エストニア原産のワイルドベリーというこだわりっぷり。
ローシクのチョコレートは、包装パッケージにも環境配慮製品を採用しています。チョコレートを包む透明フィルムは、パルプなどの木材の食物繊維分から抽出した天然セルロースを原料としているため、土に還ります。燃やしても有害な物質を排出しません。
食べる人のことはもちろん、地球の環境のことまで考えて作られています。
株式会社トレテス公式サイトはこちら
The Raw Chocolate Company(ザ ローチョコレート カンパニー)
The Raw Chocolate Companyはイギリス初のヴィーガンチョコレート企業です。
製造工場はなんと太陽光と風力のエネルギーで運営しています。つまり、The Raw Chocolate Companyのチョコレートは二酸化炭素ゼロエミッション。カカオの焙煎には熱を使用せず、天日干しで乾燥させたローチョコレートです。
余計なものは加えず、カカオ本来の風味を引き立たせるための必要最低限のものしか加えません。
使用するカカオとバニラは全てフェアトレード、かつオーガニック。生産者の一人ひとりまでその生産経路を辿ることができます。
The Raw Chocolate Companyはこちら
ヴィーガンチョコレートに多い「ローチョコレート」とは
通常のチョコレートは100℃以上の高温でカカオをローストしています。これは香ばしさや芳香を出すため。これに対しローチョコレートは、48℃以下の低温管理で作られています。焙煎の代わりに天日干しをすることが多いです。また、カカオ以外に使用されるナッツなどの材料も非加熱である場合が多いです。
ではなぜ非加熱のカカオを使用するのでしょう?
カカオの持つ酵素や、健康や美容に有効な成分は熱で壊れやすいもの。素晴らしい栄養素をたくさん含んでいるにも関わらず、加熱するとその貴重な成分の一部が失われてしまうのです。通常のチョコレートの製造過程では壊れてしまうデリケートな栄養成分ですが、48℃未満で管理して作ることで、守ってあげることができるというわけですね。
この48℃未満という温度は「ローフード」の概念に由来するもので、酵素やビタミン、ミネラルなどの栄養素を生きたまま摂取するための基準の温度とされています。
実際に食べてみた!ヴィーガンチョコレートの実食レビュー
ROOSIKU(ローシク)
商品名:ROOSIKU(ローシク)オーガニックチョコレート ハイカカオ77%
参考価格:¥540
しっかり「Vegan」と書かれていますね。
袋を開けると…
デザインもとってもシンプルなチョコレート。余計なことはしない。チョコレートそのもので勝負している感がありますね。
いただきまーす!
こちらはココナッツパームシュガーやヘーゼルナッツ、バニラが使われているからでしょうか。カカオの味わいの中に、ほんのりとナッツの香ばしさの他に爽やかな風味も広がりました。これまで食べてきたチョコレートにはなかった風味でした。
カカオを邪魔せずあくまでも引き立て役としての立ち位置で、チョコレートに上品さを添えてくれています。う〜ん、なんともオシャレな味です!
The Raw Chocolate Company
商品名:The Raw Chocolate Company ダークチョコレートマルベリー スナックパック
参考価格:¥490
では、実際にThe Raw Chocolate Companyのヴィーガンチョコレートを食べてみましょう!
裏面には、ばっちり「Vegan Approved」と記されています。
また、EUオーガニック認証マークと、イギリスのオーガニック認証機関であるSOIL ASSOCIATION認証も取得しているようですね。(後者はかなり厳しい基準です)
袋を開けると…
面白い形ですね。
ホワイトマルベリーと呼ばれるイラン原産のベリーを、ローチョコレートでコーティングしたチョコレート菓子です。マルベリーは「桑の実」のことで、ホワイトマルベリーには豊富なビタミンとミネラルが含まれているんだそう。ラズベリーやブラックベリーのような食感ではありますが、酸味もなく甘みがあります。非常に食べやすいです。
ちょっとクセになる食感で、ついついもう1つと手が伸びてしまいそう…。チョコレートも甘すぎず苦すぎず、ちょうど良い甘さでとてもバランスの取れた組み合わせだと思いました!
まとめ
思ったよりもヴィーガンチョコレートには色々なラインナップがあるようで、味も普通のチョコレートに劣らないどころか、むしろおいしくいただけました。ヴィーガンチョコレートを皮切りに、なんだかヴィーガン食そのものにも興味が沸いてしまいそう。そんな貴重な体験でした。
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