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スパイスを使った料理といえば、やはりカレーですよね。「以前買いそろえたスパイスが余ってしまって、使い道がなく困っている…」なんて方はいませんか?そのスパイス、カレー以外にもたくさんのお料理に活用できますよ!

前回に引き続き、今回はその後編をお届けします。メジャーなスパイスを使った意外な料理もご紹介していますよ。この夏はスパイスを使ったレシピのバリエーションを増やし、おうちごはんをもっと充実させてみませんか?

使い余しているスパイスを上手に活用するコツ

スパイスと聞くとどうしても「辛いもの」というイメージが先行してしまいますよね。普段あまりスパイスを使わない日本人にとって、スパイス料理といえば「カレー」一択ではないでしょうか。でも実は、スパイスの一番の特徴は「香り」を付けること。付随して、「色づけ」や「辛みづけ」といった活用方法があります。

スパイスには主に、ホールタイプとパウダータイプの2種類が存在します。ホールは香りが強く、使うときに都度都度すり鉢や瓶の底で砕いて使います。手間こそかかりますが、長期保存にも向いています。一方パウダーは、振りかけるだけですぐ使えて便利。下ごしらえや、料理の最後の仕上げとして振りかけて使います。

単なる「辛いものを足す」というイメージを捨て、香りを付けるためにスパイスを活用することで、カレー以外にもたくさんの使い道が生まれますよ。

次項より、メジャーなスパイスと、そのスパイスを使った個性豊かな料理をご紹介していきます。

スパイス①コリアンダー

コリアンダーの写真

コリアンダーは、実は日本でも大人気となった「パクチー」と同じ植物です。コリアンダーが英語読みなのに対し、パクチーはタイ語読みです。

コリアンダーはよく熟した種子を乾燥させたもので、スパイスとして昔から利用されてきたのはこの種子の部分にあたります。葉の部分であるパクチーはクセのある香りが特徴ですが、コリアンダーは柑橘類を思わせる爽やかな香りとかすかな辛みを兼ね備えています。

コリアンダーには胃腸を健やかに保ち整える作用があり、胃痛や胃もたれ、便秘や下痢などを緩和させるハーブとして親しまれてきたようです。

また、お腹に溜まったガスを排出させる、いわゆるデトックス効果もあります。お腹が張りやすい人や、便秘に悩む人にもおすすめですよ。

コリアンダー活用レシピ

コリアンダーの種子はクセの少ない風味なので、どんな料理にもよく合います。肉料理やシチューなどのクリーム系、爽やかなピクルスなどにももってこい。

それでいて柑橘系の爽やかな香りがあるため、菓子類にも合うんですよ。クッキーに混ぜて焼き上げたり、果物では特にりんごや桃、洋梨に合わせると甘さが引き立っておいしいそうです。

コリアンダーチキンソテー

コリアンダーチキンソテーの写真

作り方は簡単。適当な大きさに切った鶏肉を、すりおろしたにんにく、生姜、そして醤油少々とコリアンダーを加えた調味料に一晩漬け込み、フライパンでおいしそうな焼き色が付くまでこんがり焼くだけ。

フワッと香るコリアンダーの爽やかな風味が、肉のジューシーさを引き立たせます。

コリアンダー粒チョコレート

コリアンダー粒チョコレートの写真

コリアンダーの粒を丸ごとテンパリングチョコレートでコーティングした、なんとも個性的なスイーツ。カリッというコリアンダーの弾ける音と、ミルクチョコレートの調和がたまりません!チョコレートの香りと共に、鼻から抜けていくコリアンダーの爽やかで少しスパイシーな風味がクセになりそうな一品。

お酒のお供にもピッタリな、ちょっと大人のスパイススイーツです。

スパイス②シナモン

シナモンの写真

シナモンという名前を聞いたことのない人はいないほど、有名なスパイスの一つですね。お菓子作りに使われることも多いシナモン。シナモンはクスノキ科の常緑樹の樹皮を乾燥させたものです。

非常に香り高く、「スパイスの王様」との呼び名も。砂糖と非常に相性が良いのでお菓子全般をはじめ、ケーキ類、飲み物やデザート類の香り付けに活用されます。その一方で、辛味の強い料理に加えることで、マイルドさを与えつつコクを引き出してくれます。

漢方では「桂皮(ケイヒ)」とも呼ばれ重宝されています。冷えを取り除き血行を促進させる生薬として、古くから活用されてきました。

シナモン活用レシピ

シナモンロール

シナモンロールの写真

【材料:6個分】

<パン生地>

  • 強力粉:200g
  • 砂糖:12g
  • インスタントドライイースト:3g
  • 全卵:20g
  • 牛乳:50g
  • 水:85g
  • 無塩バター:10g
  • 塩:3g

<フィリング>

  • 砂糖:50g
  • シナモンパウダー:大さじ1

【作り方】

  1. シナモンは砂糖と合わせておき、フィリングを作ります
  2. 卵、牛乳、水、溶かしバターを合わせておきます
  3. 強力粉、砂糖、塩、ドライイーストをボウルに入れ、よく混ぜたら、(2)を加えなめらかになるまで混ぜます。その後、手で捏ねてひとまとめにします
  4. 1次発酵(30℃で1時間半ほど)
  5. 潰して空気を抜き、麺棒で平らにします
  6. 溶き卵(分量外)を刷毛で塗り、(1)のフィリングを塗り、丸めます
  7. 包丁で6等分にカット。厚さ1.5cmに潰したら、2次発酵(20℃で30分)
  8. 溶き卵(分量外)を塗り、予熱したオーブン180℃で15分ほど焼いたら完成!
アップルパイ

アップルパイの写真

【材料:18cm型ホール分】

  • りんご:1個
  • 冷凍パイシート(18cm):2枚
  • 砂糖:大さじ3
  • バター:10g
  • シナモン:適量
  • レモン汁:小さじ1
  • 卵黄:1個分

【作り方】

★タルト型にバターを塗っておきましょう

★卵の卵白と卵黄を分けておきましょう

  1. りんごの皮を剥き8等分にして、1.5cm程にスライスします
  2. フライパンにバター、りんご、砂糖を入れ炒めます。茶色っぽくなったらシナモン、レモン汁を加えて7~8分炒めます
  3. 型にパイシートを敷き、はみ出した部分は包丁で切り落とします(余ったパイシートは飾りに使います)。底の部分にはフォークを刺して穴を空けておきます。
  4. 余ったパイシートを伸ばし、8等分の棒状に切り分けます
  5. 冷めたりんごを型に入れ、伸ばしたパイシートを型の上に交互になるように並べます。パイの表面に卵黄を塗ります
  6. 200℃で予熱したオーブンに入れ、190℃で30分程焼いたら完成!

スパイス③カルダモン

カルダモンの写真

カルダモンはショウガ科の多年草。花が散ったあとに出来る果実を乾燥させたものをスパイスとして用います。果実を割ってみると中には種子が10個程度入っていて、とても爽やかな香りがします。

シナモンが「スパイスの王様」と称される一方で、その爽やかで上品な香りから、カルダモンは「スパイスの女王」と呼ばれています。

カルダモンには胃液や粘膜の分泌を促進する働きがあり、胃もたれ時の胃のむかつきや胃酸の過剰分泌を抑えることができます。食べずとも、香りを嗅ぐだけでも効果があるそうですよ。また、消臭効果のある成分が含まれているため、口臭予防や消臭効果も期待できます。

カルダモン活用レシピ

果皮には香りがないので、皮を剥いて中の種子だけを取り出し、料理などに活用するのが一般的です。

カレーを作る際には、初めに油と共にホールタイプのカルダモンを熱し、油に香りを移して使います。また、北欧ではカルダモンはとてもポピュラーなスパイスで、パンにそのまま練りこんだり、お菓子の香り付けにもよく利用されたりしているんですよ。

プッラ

プッラの写真

こちらが北欧のフィンランド名物の菓子パン、カルダモンを使った伝統的なパンのプッラ。日本ではスパイスを使ったパンはなかなかお目にかかることはないですが、北欧を中心にヨーロッパでは割とポピュラーなんですよ。

【材料 (4人分)】

  • 強力粉:65g
  • 薄力粉:65g
  • ドライイースト:1.5g
  • 砂糖:15g
  • 塩:1.5g
  • バター    :15g
  • 牛乳:50ml
  • 卵:1/2個
  • カルダモンパウダー:30g
  • ブラウンシュガー:50g
  • クローブパウダー:少々

【作り方】

  1. 前述のシナモンロール作りの要領で、強力粉、薄力粉、ドライイースト、カルダモンパウダー半量、お好みでクローブパウダー、砂糖、塩、そこに温めた牛乳とバターを加えよくこねます
  2. 25℃で40分ほど1次発酵させます
  3. 平らに伸ばし、ブラウンシュガーと残りのカルダモンパウダーを混ぜたものを散らします
  4. 細長くカットしクルクルねじって成形。15分ほどそのまま置いて2次発酵させます
  5. 卵液を塗ったら、180℃のオーブンで10分ほど焼けば完成です
チャイ

チャイの写真

チャイには複数のスパイスを使いますが、その中でもカルダモンは欠かせません!ポイントはパウダーではなく全てホールタイプを使うこと。自宅で手軽に本格チャイが楽しめますよ。

【材料(2杯分)】

  • 紅茶(アッサム、またはセイロン):ティースプーン2杯分
  • シナモンスティック:1/2本
  • カルダモン:3個
  • クローブ:3個
  • 水:200㎖
  • 牛乳:200㎖
  • 砂糖:適量

【作り方】

  1. シナモンスティック(割る)、カルダモン(割って種子を取り出す)、クローブ(そのままでOK)を用意したら、鍋に水を入れてよーく煮出します
  2. 湯が茶色になったら火を止め、茶葉(セイロンもしくはアッサムがベスト)を加え、2分おきます
  3. 牛乳と砂糖を加え、再度火にかけ沸騰直前で止めます
  4. 茶こしで濾したら完成です!

スパイス④スターアニス

スターアニスの写真

スターアニスは「八角」とも呼ばれ、古くから中国で親しまれている中国原産のスパイスです。マツブサ科シキミ属の常緑高木「トウシキミ」の果実を乾燥させた香辛料で、種をまいてから約6年で実がなり、その後100年以上収穫できると言われています。

八角の名の通り、8つの実が付いた星形のかわいい形をしています。香りが非常に強いので、使用時は量に注意しましょう。果実が熟しきる前に収穫し、天日乾燥させたものをスパイスとして使います。今までご紹介してきた他のスパイスと異なり、熟す前のものを使うなんて一風変わっていますよね。

中国を原産とするスターアニスは、漢方では胃腸の働きを活発にし新陳代謝を高めてくれる効果があるとされており、胃弱、かぜ薬、咳止めとして処方されます。また、その強く甘い香りを活かして、歯みがきや石けんなどの香料としても広く活用されています。

余談ですが、スターアニスとよく誤解される「アニス」というスパイスもあります。アニスはセリ科の一年草で、スターアニスとは全くの別物。主に欧米でパンやケーキ、クッキーなどの製菓や、カレーや魚介類の料理の風味付けに使われます。

スターアニスとアニスは共通の芳香成分を含有しているため、香りがそっくりなことからも同じ物と思われることが多いのです。実際に、安価なスターアニスが高価なアニスシードの代用品として使用されることもあります。

スターアニス活用レシピ

スターアニスは肉料理や川魚の臭み消しに使われるほか、本場中国ではデザートの香り付けにもよく使われるスパイスです。一緒に煮込むと豚や魚の臭みを和らげてくれるので、豚肉を使った料理が多い中国ではなくてはならないスパイスです。角煮やチャーシューを作る際には、必ずと言っていいほど使われるスパイスです。

魯肉飯(ルーローハン)

台湾屋台メシの定番、魯肉飯。甘めの醤油味で煮込まれたやわらかい豚肉は、ご飯と相性抜群!!ふわっと香る香辛料が、さらに食欲を引き立ててくれます。

【材料(4人分)】

  • 豚バラ肉(ブロック):500g
  • ゆで卵:4個
  • 玉ねぎ:1/2個
  • 砂糖:30g
  • 醤油:45g
  • 日本酒:45g
  • オイスターソース:小さじ2
  • はちみつ:小さじ2
  • 水:400ml
  • スターアニス:1~2個

【作り方】

  1. 豚バラ肉は1cm幅にカット。玉ねぎは粗みじん切りにします
  2. 中火のフライパンで豚バラ肉を炒め、肉から脂が出てきたら玉ねぎを入れて炒めます
  3. 砂糖だけを先に加え、軽く焼き色が付くまで炒めます
  4. 醤油、オイスターソース、日本酒、はちみつ、水、ゆで卵、スターアニスを加え、蓋をして弱火で30分煮込みましょう
  5. 蓋を取り、中火に戻したら5分ほど煮詰めて汁気を飛ばします
  6. ご飯をよそい、上からかけたら完成!
杏仁豆腐

杏仁豆腐の写真

スターアニスを使って、人気の中華スイーツ 杏仁豆腐を作ってみましょう。スターアニスの甘い風味が移った杏仁豆腐は本場さながら。簡単に作れるので、ぜひチャレンジしてみてください。

【材料 (4個)】

  • 粉ゼラチン:5g
  • 水(ゼラチン用):30ml
  • 杏仁霜:20g
  • 水:100ml
  • 牛乳:300ml
  • 生クリーム:50ml
  • 砂糖:50g
  • スターアニス:1個

【作り方】

  1. 粉ゼラチンを水30mlに振り入れふやかします
  2. 鍋に水、砂糖、杏仁霜、スターアニスを入れ、中火で3分火にかけます
  3. 火を止めたら牛乳半量、ふやかしておいた粉ゼラチンを加え、よく混ぜたら残りの牛乳、生クリームを加えて混ぜます
  4. 粗熱が取れたらスターアニスを取り除き、器に流し入れます。冷蔵庫で冷やし固めたら完成です

まとめ

私たちの普段の料理にもなじみ深いスパイス、①コリアンダー ②シナモン ③カルダモン ④スターアニスの4つをチョイスし、活用レシピをご紹介してまいりました。王道の使い方の他、意外な使い方に驚かれた方もいらっしゃるかと思います。

「この料理にはこのスパイス」といった使い方ではなく、「肉料理と相性が良いスパイス」「あっさりと爽やかに仕上げてくれるスパイス」「コクを足すスパイス」「甘いお菓子と相性の良いスパイス」などのように覚えると、メニューバリエーションが広がりますよ。

  • コリアンダー:さっぱりと仕上げたい肉料理に。野菜の引き立て役に
  • シナモン:お菓子作り全般に。料理のコクを引き出したいときにも
  • カルダモン:万能スパイス。強い香りを活かしてカレー、パン、お菓子などあらゆる分野の料理に
  • スターアニス:豚肉料理や川魚を使った料理の臭み消しに、お菓子の香り付けに

上記を参考に、いろいろな料理に加えてみてくださいね。

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SHIHO

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Webライター。内面からの美容や健康に関心があります。読者の皆さんにとって有益な情報をお届け出来るよう頑張ります♡
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