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ダイエットや病気の予防のため、食事に気をつけているという人は多いでしょう。でも、あなたが口にしているその食事が「脳にいいものか?」なんて考えたことはありますか?実は最近、脳にとって健康的な食事、その名も「ブレインフード」に関心が高まっているようです。
この記事を読めば、

「ブレインフードとは何か」
「どんなものを食べるといいのか」

といったことがまとめてわかりますよ。

食べると脳が活性化する?ブレインフードとは

脳と手の写真

現段階では明確な定義こそありませんが、脳の活性化のために必要な栄養素を含む食品を「ブレインフード」と呼んでいます。毎日食べているものであなたの体はもちろん、脳までもが作られていくのです。

ブレインフード」を積極的に日々の食事に取り入れることにより、脳に良い働きをもたらしてくれることがわかってきました。

たとえば、脳の血流改善、脳の抗酸化(アンチエイジング)、神経伝達物質の増加、記憶力の低下を防ぐ、といったものです。

注目のブレインフード

ここからは、おすすめのブレインフードをジャンル別に8つ、計11個紹介していきます。

良質なオイル

オリーブオイルの写真

ブレインフードを語る上で、良質なオイルは欠かせません。「オイルは体に悪いもの」という概念は、徐々に失われつつあります。中でもオリーブオイルとアマニ油がおすすめです。

オリーブオイルに含まれている「オレイン酸」や、アマニ油に含まれる「α-リノレン酸」は血流を促進してくれます。血流がよくなることで血栓の発生を防ぎ、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞といった生活習慣病の予防にもなるでしょう。

また、両者に含まれるビタミンEには強い抗酸化作用があり、高いアンチエイジング効果が期待できます。さらにアマニ油は後述するDHA、EPAなどの「オメガ3系脂肪酸」も含みます。

オリーブオイルは熱に強く、揚げ物や炒め物にも最適。一方でアマニ油は熱に弱く酸化しやすいため、ドレッシングなどに利用しましょう。

魚類

さんまの塩焼きの写真

サバ、サンマ、イワシ、アジ、カツオといったいわゆる青魚や、サーモン、鮭などには、オメガ3系脂肪酸のDHAやEPAが豊富です。DHAやEPAは、学習力や記憶力の維持・向上、血流の促進が期待できる栄養素です。

オメガ3系脂肪酸は、体内では作り出すことができません。したがって、食事から摂取する必要があります。

知能が発達する子どもには、魚を積極的に食べさせてあげたいものですね。また、認知症の発症を予防、遅らせるため、高齢者にもおすすめです。

ナッツ

ナッツの写真

ナッツ類は全般的に、健康によい食品として位置づけることができます。ナッツの主成分は脂質で、その多くが体に良いとされている不飽和脂肪酸です。
ブレインフードとして挙げるなら、中でもくるみが優等生。というのも、オイル、魚類の項で言及したオメガ3系脂肪酸が豊富に含まれているからです。性質としては、アマニ油に近い特徴をもっています。

さらにくるみやアーモンドには、ビタミンEも豊富です。小腹が空いたときにサッと食べられるナッツ類は、まさにおやつにぴったりのブレインフードといえるでしょう。

大豆

大豆の写真

豆腐などの大豆製品には「レシチン」と呼ばれる抗酸化ポリフェノールが多く含まれています。これらが脳への血流を改善し、脳細胞を活性化させることで記憶力や集中力の向上、加齢による認知能力低下の予防にもつながります。

さらに、味噌、納豆などの発酵大豆食品には、善玉菌(腸内細菌)のエサとなる乳酸菌が豊富です。脳と腸内環境は密接に関連しているため、腸内環境が良好だと脳の健康にもつながってきます。

大豆食品はミネラルや必須アミノ酸も豊富なので、総合的に見てもバランスの取れた健康フードといえそうです。

ベリー

ベリーの写真

ブルーベリーやラズベリー(木苺)、ストロベリー、ブラックベリーといったベリー類には、非常に強い抗酸化作用をもつ「アスタキサンチン」が豊富です。脳の疲労感の軽減、記憶力の低下を予防する働きがあるといわれています。

ベリー類の中でも、特にブルーベリーがおすすめです。ブルーベリーには「アントシアニン」が含まれているのは有名でしょう。アントシアニンは目の疲れを軽減する栄養素として有名ですが、実はブレインフードでもあります。血液脳関門(*)を通過できる物質ということがわかり、記憶力や認知機能の改善も期待できることから、注目を浴びています。

*血液脳関門:血液中の栄養素が脳の神経細胞にとってはダメージとなるものも多いため、神経細胞に届かないよう制限する防御システムのこと。

ハイカカオチョコレート

カカオの写真

みんな大好きなチョコレートも、立派なブレインフードの1つです。チョコレートに含まれるカカオポリフェノールは活性酸素を減らす働きがあり、脳細胞の酸化を防ぎます。
さらに、テオブロミンと呼ばれる物質には毛細血管を刺激して血管を拡張させる作用があり、脳の活性化を促します。

注意点として、チョコレートを選ぶ際はカカオポリフェノールを多く含む「カカオ70%以上(理想は80%以上)」のハイカカオチョコレートを選びましょう。ミルクチョコレートやホワイトチョコレートは甘くて食べやすいですが、カカオポリフェノールがほとんど入っていないため、効果がありません。

スパイス

スパイスの写真

ターメリック(ウコン)

ターメリックに含まれるポリフェノールを「クルクミン」といいます。このクルクミンも血液脳関門を通過することがわかっています。

クルクミンは、昨今の研究で幅広い作用があることがわかってきており、抗炎症作用をはじめ、抗ガン作用、肝臓保護作用、血栓の予防に加え、認知症への効果も期待され始めています。新しい脳細胞の成長を助長してくれるとあって、期待のブレインフードになりそうです。

シナモン

シナモンは脳の老化を防ぐ抗酸化物質も豊富ですが、脳を保護する効果があるとして注目を浴びています。

神経系を変異させる物質の生成を抑制すると考えられており、研究が進んでいます。立証されれば、認知症やアルツハイマーの予防、改善が見込めるでしょう。

野菜

サラダの写真

ブロッコリー

栄養価が高いとされるブロッコリーの中でも特に注目の成分が、ビタミンKと「スルフォラファン」です。
ビタミンKは、記憶力の維持と関係が深く、新しい脳細胞の生成にも関わるビタミンです。
スルフォラファンには、発ガン物質や認知症の原因となる物質から身体を守る抗酸化物質や解毒作用があることがわかってきています。近い将来、ガンや認知症の予防・治療として活用される日が来るかもしれません。

トマト

トマトに多く含まれる抗酸化物質といえば、赤い色素である「リコピン」ですね。

トマトにはリコピンをはじめ、β‐カロテンやビタミンC、ビタミンEなど抗酸化物質が勢ぞろいのブレインフード。脳の老化防止、記憶力の低下や認知症を防ぐ効果が期待されます。

リコピンはオリーブオイルと同時に摂取すると吸収率がアップするほか、ニンニクやタマネギと一緒に加熱すればさらなる相乗効果が見込めます。イタリア料理は非常に理にかなっていますね。

アボカド

アボカドは「世界一栄養価の高い果実」に認定されるほど、オメガ3系や9系などの良質な脂質や、カリウムなどのミネラル、葉酸、ビタミンEなど、栄養素をバランスよく含んでいます。

また、オリーブオイル同様オレイン酸が豊富です。1日の目安は1/2~1個なので、日頃から食事に取り入れたいおすすめのブレインフードです。

ブレインフードの効果を高める食べ方

果物とクレープの朝食の写真

脳の活性化、健康のためにおすすめのブレインフードについて理解は深まったでしょうか?
でも、せっかくブレインフードを食べるなら、その恩恵を十二分に享受しましょう。ブレインフードの効果を高めるポイントには、以下のようなものがあります。

1. 十分な水分を補給する

脳はその80%以上が水でできており、脳内活動の多くに水が使われます。そのため、脳は脱水に敏感です。水分が不足するとめまいが起きたり、疲労を感じたりする原因になります。小まめな水分補給も忘れないようにしましょう。

2. 血糖値の乱高下に注意する

炭水化物や糖質などを摂取すると、血糖値が急激に上がったり下がったりします。するとイライラする、眠くなる、集中できない、といった状態を招きます。
血糖値を穏やかに上昇させるために、野菜から食べるのがおすすめです。ゆっくりよく噛んで食べるように意識しましょう。

まとめ

生活習慣をガラッと変えるのは難しいですが、食事であれば今日からでも簡単に変えることができます。
とはいえ「ブレインフードだけを食べていればいい」ということではないので、バランスのよい食事や良質な睡眠、軽い運動を徐々に生活の中に組み込んでいきましょう。

まだまだ未知の領域である「脳」。ブレインフードのラインナップも、今後ますます増えていきそうですね。

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SHIHO

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Webライター。内面からの美容や健康に関心があります。読者の皆さんにとって有益な情報をお届け出来るよう頑張ります♡
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