SHOP
記事をシェア
twitterTwitter
facebookfacebook
lineLINE

「アップサイクル」という言葉を聞いたことはありますか?

「何それ?知らない」
と思ったあなたには、ぜひこの記事を読んでみてほしいです。

近年、地球や自然環境に対する意識の高まりや、SDGsへの取り組みが顕著になっています。私たち一人ひとりが地球のためにできることを考えるにあたって、この「アップサイクル」なくしては語れません。

本記事ではアップサイクルの重要性や具体事例、リサイクルなど他の似た用語との違いまで詳しく紹介しています。

最後まで読み終わるころには、アップサイクルへの理解がグッと深まっているはずですよ。

アップサイクルとは

アップサイクルのイメージ画像

まずはアップサイクルの定義を確認しましょう。
アップサイクルとは「廃棄物に付加価値を持たせ、新しい商品にアップグレードし、再利用すること」です。

もう少しわかりやすく説明しましょう。不用になり廃棄する予定の製品や素材に、新たなデザインを施したり、加工したりして付加価値を与えます。そして、より価値の高い製品にアップグレードすることです。

具体例については、記事の後半で詳しく紹介します。

アップサイクルの歴史

アップサイクルという言葉自体はまだまだ浸透していないものの、古代より私たちは無意識のうちにモノを再利用してきました。

たとえば、私たち日本人の祖先は和服(着物)を着ていましたよね。新しい着物を買える人はごく一部の富裕層に限られていたため、庶民は古着屋で購入した中古の着物を切るのが当たり前でした。
中古の着物が古くなったり破れたりすると、今度は使える部分を子ども用に仕立て直して繰り返し着ていました。そしてまた使い古すと、今度は赤ちゃん用のおしめにしたり雑巾にしたりと、ボロボロになるまで使い倒していたのです。

資源が限られていた時代、モノを大切に扱い再使用して使い切るという行為は、何も特別なことではありませんでした。先人たちの当然の知恵だったのでしょう。

アップサイクルが注目される理由

アップサイクルが近年注目されるようになった背景には、産業革命以降に定着した「大量生産・大量消費」の問題視があります。
不用になったモノを修理して使い続けるのではなく、すぐに廃棄することで引き起こされる環境破壊や資源不足が社会問題になっています。

ゴミの埋立地不足による発展途上国へのゴミの輸出、プラスチックゴミによる地球温暖化や海洋汚染、さらにはプラスチックゴミの誤飲による海洋生物の死、食品ロスによる生ゴミの増加など、問題は深刻化しています。

アップサイクルと関連する用語

リサイクルの意味をメモしている写真

アップサイクルと似た言葉に「リサイクル」があります。どう違うのか疑問に思った方もいるはず。

ここからは、アップサイクルと関連する言葉について学んでいきましょう。

「アップサイクル」と「リサイクル」

リサイクルのごみ箱の写真

アップサイクルとリサイクルは名前こそ似ていますが別物です。アップサイクルとリサイクルの違いは「原料に戻すかどうか」です。

リサイクルでは不用品を一度資源に戻し、それを原料として新たな製品を作ります。

具体例を挙げてみましょう。
アルミなど缶のリサイクルでは、アルミ缶をいったんアルミニウムに戻し、再度缶として加工します。
再生紙のトイレットペーパーは、紙ゴミを溶かして再生紙に戻し、その再生紙を使ってトイレットペーパーにします。
この場合は原料に戻す過程があり、かつ「価値の高いもの」を生み出していないため、アップサイクルにはなりません。

リサイクルは原料に戻したり分解したりする過程でエネルギーが必要になります。コストや手間、環境負荷がかかりやすいのです。

「アップサイクル」と「リユース」

リサイクルのマークが入ったエコバックの写真

リユースは「再び使う」という意味です。
リユースとアップサイクルの違いは「手を加えて価値を向上させているかどうか」です。

リユースは元の製品にほとんど手を加えずに、再度使用します。
具体例としては不要品をフリマアプリで販売し別の誰かに使ってもらう、ワインの空き瓶を洗浄してそのまま花瓶にする、壊れた家電製品を修理して使う、などが挙げられます。

製品自体の価値は変わらないため、これもアップサイクルとは異なるものです。

「アップサイクル」と「ダウンサイクル」

アップサイクルと対になる言葉がダウンサイクルです。
ダウンサイクルは「元々の価値より低いモノとして生まれ変わらせる」ことを指します。この点が、「新たな価値をプラスしてより価値の高いものへ生まれ変わらせる」アップサイクルと異なる点です。

たとえばシミのできたTシャツを雑巾にするといったことがダウンサイクルに該当します。元よりも価値が下がってしまっていますよね。

また、ダウンサイクルした製品は、近いうちにゴミになる可能性が高い点にも着目しましょう。

こんなものも!?アップサイクルで生まれたものたち

エコのイメージ写真

お待たせしました。ここからは、実際にアップサイクルされた具体的な事例を8つご紹介します。

「タイヤ」「ジーンズ」「飛行機のシート」→「バッグ」などの衣料品に

ジーンズのリメイクのイメージ写真

古くなり、もう役目を終えたものを衣料品にアップサイクルするのは一番ポピュラーなアイデアです。ジーンズなど素材のしっかりした衣類はもちろん、タイヤや飛行機のシートが立派なバッグに変身しました!

「段ボール」→「財布」に

一時期テレビでも取り上げられ話題になっていた段ボール財布。紙とは思えないとてもしっかりした作りです。レザーのように、年数を重ねるごとに味わいが増しますね。

「ソーラーパネル」→「テーブル」に

太陽光発電システムの写真

耐用年数を超え、廃棄予定だったソーラーパネルをテーブルにアップサイクル。頑丈な素材のパネルは耐久性にも優れています。

「廃棄野菜のヘタ」→「かりんとう」や「野菜ペースト」に

フードロスのアップサイクル事例です。これまで廃棄されていた野菜のヘタや茎、皮は揚げたり溶かしたりして新たな食品へアップサイクルできます。

「コーヒーカス」→「ボディスクラブ」に

ミルされたコーヒー豆の写真

コーヒーを淹れたあとのカス。スクラブにちょうどいい大きさと硬さですよね。

優しくこすれば古い角質を除去し、肌のキメを整えてくれます。

「交通標識」→「自転車の反射板」に

オーストラリアでの事例です。

反射効果には申し分のない交通標識。自転車の反射板への適合性はばっちりですね。

「ペットボトル」→「家」に

ペットボトルの写真

なんとパナマにはペットボトルでできた家が存在します!

温度のコントロール、耐震性に優れ、水害時にはイカダにもなるなど、大注目のアップサイクルです。

参考:TABI LABO

「保税倉庫」→「赤レンガ倉庫」に

1900年初頭に保税倉庫として建てられた赤レンガ倉庫。1世紀の時を経て、「横浜の顔」ともいえる人気の商業施設へとアップサイクルされました。

まとめ

アップサイクルについて理解は深まりましたか?今後もこのアップサイクルに取り組む動きはますます盛んになっていくはずです。

ここで改めて、アップサイクルと、類似する用語の定義をおさらいしましょう。

・アップサイクル:付加価値を持たせ、アップグレードし再利用すること
・リサイクル:一度資源に戻しそれを原料として、新たな製品を作ること
・リユース:元の製品にほとんど手を加えず、そのまま再利用すること
・ダウンサイクル:価値の低いモノとして再利用すること。アップサイクルの対義語にあたる。

かけがえのない地球のために、アップサイクルを通じて今日からできることを始めましょう。

ライターSHIHOさんが書いた記事一覧さんの写真

SHIHO

美容・健康分野はお任せ

記事一覧へ
Webライター。内面からの美容や健康に関心があります。読者の皆さんにとって有益な情報をお届け出来るよう頑張ります♡
記事一覧へ

Related Posts

Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です