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秋になると旬を迎えるもの、そう、きのこですね!きのこにはさまざまな種類があり、それぞれに味や栄養の特徴があります。

脇役になりがちなきのこですが、実は、単体でも立派なメインディッシュになるほど、食べ応えがありうまみがぎっしり詰まった食材です。

今回はスーパーでよく見かけるきのこ10種類に厳選して、その特徴や相性のいい料理をご紹介します。

「きのこ料理のレパートリーがいつも同じになってしまう…」

「きのこの種類ごとにどのような違いや特徴があるの?」

このような疑問や悩みを抱えている方は、ぜひ本記事を最後まで読んでみてください。

きのこの種類と栄養・栽培方法

マッシュルームの写真

国内で食用とされているきのこの種類は非常に多く、その数なんと4,000種類にのぼるとも言われています。スーパーなどで販売されているメジャーなきのこをはじめ、まつたけやトリュフなど、野生でしか生育していない高級きのこまで多岐に渡ります。

食用とされているのはたったの100種類ほどで、人工栽培されて市場に出回っているのは、15~20種類ほどしかありません。

次項できのこに含まれる豊富な栄養と、きのこの栽培方法について解説します。

きのこは栄養豊富でヘルシー!ダイエットにも

きのこにはビタミンDやB群をはじめ、カリウムなどの栄養素が豊富です。さらに、食物繊維を多く含んでおり低カロリーでヘルシー。

きのこに含まれている水溶性食物繊維には、便を柔らかくする作用があるため、便秘の改善や予防にもおすすめです。きのこはダイエットにもってこいの食材なんですね。

ビタミンB群は水溶性ビタミンなので、スープやお味噌汁にしても余すことなく摂取できますよ。

ただし、食べすぎは禁物。きのこの摂取量の目安は1日あたり50g〜100gなので、この範囲内に収めるようにしましょう。

きのこの栽培方法は3種類

きのこの栽培方法には下記の3種類があります。

特徴

栽培方法 特徴 主なきのこの種類
原木栽培 枯れ木や伐採した木に穴をあけ、そこに種菌を植え付けてきのこを栽培する方法 ・しいたけ

・なめこ

菌床栽培 おがくずに米ぬかやふすまなどを混ぜてつくった菌床に種菌を植え付け、きのこを栽培する方法 ・えのきたけ

・ぶなしめじ

・まいたけ

・エリンギ

など

堆肥栽培 わらに堆肥などを混ぜ、発酵させたものに種菌を植え付けてきのこを栽培する方法 マッシュルーム

菌床栽培は人工的に自然環境を再現した施設内で管理するため、原木栽培では難しいきのこも栽培可能です。現在、多くのきのこはこの菌床栽培でつくられています。

きのこの種類別|特徴と相性のいい料理

それでは、スーパーで手に入るきのこ10種類の特徴と、それぞれのきのこと相性のいい料理を見ていきましょう。

えのきたけ

エノキタケの写真

香りや味にクセがなく、シャキシャキとしているきのこです。美しい白色をしていますが、野生のものはなめこのような茶色っぽい色をしており、軸も短いのが特徴です。

【特徴】

  • 旬は12~1月
  • 傘が小さめ
  • 表面に少しぬめりがある
  • 軸が細長い
  • 加熱時間によって食感が変化
  • リラックス効果があるとされる「ギャバ」が豊富

えのきたけを使ったおすすめ料理

  • ナムル
  • なめたけ
  • 中華スープ
  • えのきあんかけ
  • えのきと卵の炒め物
  • 肉巻き
  • えのき唐揚げ

加熱時間を短くすればシャキシャキとした食感が残るため、唐揚げにするのもおいしいですよ。一方、長時間加熱するとぬめりが出てトロッとした食感に変化します。

しいたけ

シイタケの写真

きのこの代名詞ともいえる「しいたけ」。生と乾燥のものがあり、料理のレパートリーが広がります。

【特徴】

  • 旬は春(3~5月)と秋(9~11月)
  • 傘が大きくて肉厚
  • 「グアニル酸(うまみ成分)」が豊富なため、強いうまみがある
  • 生しいたけは水分が多い

しいたけを使ったおすすめ料理

【生しいたけ】

  • バターステーキ(ソテー)
  • しいたけの肉詰め
  • 含め煮
  • しいたけの揚げびたし

【乾燥しいたけ】

  • 出汁
  • 煮物
  • 炊き込みごはん
  • 中華スープ

生しいたけは歯ごたえと豊かな香りがあり、どんな料理にもピッタリ。しいたけは乾燥させることでうまみが濃縮されるので、乾燥しいたけは出汁を取るのに最適です。水で戻してから調理します。

軸は捨ててしまう人も多いですが、うまみが詰まっている部分なので捨ててしまうのはもったいない!余すことなく利用しましょう。

まいたけ

香りもよく、歯ごたえが特徴的なまいたけ。少量でもしっかりうまみが出るので、まいたけを料理に加えるだけで奥深い味わいになります。

【特徴】

  • 旬は9~10月
  • 天然物は希少価値が高い
  • 白いまいたけも市場に出回っている
  • シャキシャキとした歯応えが特徴で、加熱しても食感が損なわれにくい
  • 血圧を調整する効果があるとされる「エリタデニン」が豊富
  • 免疫機能を強化する効果があるとされる「β-グルカン」という多糖類が豊富
  • 「MXフラクション*」を有する唯一のきのこ
    ※血糖値の上昇を抑える・免疫機能を向上させるなどの効果が期待できるとして研究が進んでいる

まいたけを使ったおすすめ料理

  • まいたけのバター醤油炒め
  • 白まいたけを使ったシチュー
  • 天ぷら
  • 味噌汁など汁物
  • 炊き込みごはん
  • クリームパスタ
  • 和風パスタ

特にまいたけの天ぷらは絶品です。脇役でなく、メインになるほどの存在感を放ちます。
また、まいたけは「プロアテーゼ」というタンパク質分解酵素を有しており、肉と一緒に漬け込んで調理すると肉のタンパク質を分解してくれます。お肉がとても柔らかく仕上がりますよ。

ひらたけ

古くから食用とされてきたきのこです。日本のみならず、世界各地で食べられています。ひらたけは肉のようなしっかりとした食感も楽しめるので、満足感がありますよ。

【特徴】

  • 旬は11~3月
  • 直径5~10cmにもなる扇形の大きな傘をもつ
  • 水分を多く含む
  • 歯ごたえがある
  • 味にクセがない
  • 西洋料理とも相性がいい
  • 「葉酸」を多く含むので、特に妊婦・妊娠を望む女性におすすめ

ひらたけを使ったおすすめ料理

  • にんにくを加えてオリーブオイルでソテー
  • すき焼き
  • ひらたけとチキンのトマト煮込み
  • ひらたけのペペロンチーノ
  • クリームパスタ
  • ポルチーニ風ひらたけのリゾット

ひらたけはオリーブオイルとの相性もいいので、洋風メニューも非常におすすめです。

なめこ

なめこの写真

きのこの中でも「ぬめり」が特徴的なのがなめこです。このぬめりには栄養素が豊富なので、洗ってぬめりを落としすぎないようにしましょう。

【特徴】

  • 旬は9~11月
  • 傘と軸が小さい
  • あまり日持ちしない(1週間程度)
  • 表面にぬめりがある
  • ジャンボなめこはぬめりが少ない

なめこを使ったおすすめ料理

  • 味噌汁
  • ラーメンやサラダうどんのトッピング
  • なめこあんかけ揚げ出し豆腐
  • なめこおろし

なめこのぬめりを生かして、ツルっといただく料理がおすすめです。麺類のトッピングにすると、いつもと違った食べ応えがプラスされて楽しいですよ。

ぶなしめじ

ブナシメジの写真

スーパーに行けば1年中手に入れることのできる、きのこの代表格、ぶなしめじ。和洋中どのような料理とも相性が良く、その可能性は無限に広がります。

【特徴】

  • 旬は9~11月
  • 「グルタミン酸(うまみ成分)」が豊富
  • 「オルニチン(肝機能をサポートする栄養素)」が豊富
  • 火を通してもプリッとした食感が楽しめる
  • 水分が豊富
  • 味にクセがない

ぶなしめじを使ったおすすめ料理

  • バターソテー
  • 炊き込みご飯
  • キッシュ
  • 和風パスタ
  • クリームパスタ
  • グラタン
  • 鮭とぶなしめじのバターホイル焼き

ぶなしめじはうまみ成分のグルタミン酸が豊富です。料理にぶなしめじを加えるだけでいい出汁が出て、味に深みが出ます。

まつたけ

マツタケの写真

秋の味覚の王様、まつたけ。アカマツの根本などに自生する、人工栽培が成功していないきのこです。

まつたけは他のきのこと違い、「菌根菌」に分類されます。菌根菌は生きた植物の根に寄生して共存します。まつたけの場合は生きたアカマツが必要で、さまざまな繊細な条件が整って初めて、まつたけとして生育します。

菌根菌のきのこは生きた木を相手にするだけに、人口で同様の環境を再現するのは難しいというわけです。ちなみに菌根菌で人工栽培が成功していないきのこは、ほかにトリュフやボルチーノ茸があります。

【特徴】

  • 旬(収穫時期)は9月~10月
  • 長さ10~20cm、傘は直径10~15cmほど
  • 繊維質でシャキシャキした食感
  • 「マツタケオール」という独特の芳香を放つ
  • 傘が開くと香りが抜けやすく食感も衰えるため、傘が開く前のものが好まれる

まつたけを使ったおすすめ料理

  • 炭火焼
  • 炊き込みごはん
  • 天ぷら
  • お吸い物

まつたけの香りを存分に楽しむため、できるだけシンプルな味付け・調理方法でいただくのがおすすめです。カットする際は、包丁よりも手で割いた方が香りが引き立ちますよ。

きくらげ

きくらげの写真

きくらげはゼラチン質で歯ごたえがあり、独特の食感がアクセントになるきのこです。日本をはじめ、中国や東南アジアの温帯熱帯地域に生育しています。

【特徴】

  • 旬は6~9月
  • いくつか種類があるが、日本で流通しているのは荒毛(あらげ)きくらげと呼ばれるもの
  • 生と乾燥の2種類がある
  • 生きくらげはプリプリ、乾燥きくらげはコリコリとした食感が特徴
  • 目立った味のクセやにおいはない

きくらげを使ったおすすめ料理

  • 卵ときくらげの中華炒め
  • メンマ・きくらげ・豚肉の炒めもの
  • きくらげの佃煮
  • 中華あんかけ
  • 中華スープ
  • ラーメンのトッピング
  • サラダのトッピング

きくらげをサラダに使う場合、必ず加熱してください。乾燥きくらげの場合も、水で戻してから熱湯で1分程茹でてから使用しましょう。

エリンギ

エリンギの写真

エリンギはヨーロッパ原産のきのこです。日本では1993年に人工栽培が始まりました。
特徴はなんといってもその歯ごたえ!肉のようなしっかりとした弾力があり、エリンギステーキにしただけでも満足感があります。

【特徴】

  • 旬は1~12月
  • 食物繊維が非常に豊富
  • 弾力があり、コリコリとした食感が特徴
  • カットの仕方で食感に変化が出る
  • 味にクセがない
  • 洋食と特に相性がいい

エリンギを使ったおすすめ料理

  • エリンギステーキやバターソテー
  • アヒージョ
  • 和風パスタ
  • クリームパスタ
  • シチュー
  • グラタン
  • エリンギの香味焼き

エリンギは、輪切りにするとより一層歯ごたえが楽しめます。また、手で裂くと味が染みやすいので煮物におすすめです。

マッシュルーム

マッシュルームの写真

マッシュルームはヨーロッパから導入されたきのこで、ホワイト種のほかブラウン種も人気です。新鮮なホワイト種は生食も可能なめずらしいきのこです。英語ではきのこ全般のことをマッシュルームと呼びます。

【特徴】

  • 旬は春(4~6月)と秋(9~11月)の2回
  • 傘が肉厚で食べ応えがある
  • 「グアニル酸」と「グルタミン酸」(どちらもうま味成分)が豊富
  • 傘から軸まで捨てるところがなく、丸ごと活用できる
  • 西洋料理と特に相性がいい

マッシュルームを使ったおすすめ料理

  • アヒージョ
  • バターソテー
  • シチュー
  • カレー
  • クラムチャウダーなどクリーム系のスープ
  • サラダ

ホワイト種はまろやかでくせがなく、さっぱりとした味わいです。

一方のブラウン種は風味豊かで濃厚な味わいなので、肉料理や濃い味付けの料理に向いています。

まとめ

スーパーなどで手に入るきのこ10種類の特徴や、おすすめの料理についてお話ししてきました。

ここでもう一度、それぞれのきのこの特徴をおさらいしましょう。

  • 単体でも主役級:しいたけ・まいたけ
  • 食感を活かした料理に:エリンギ・マッシュルーム、きくらげ
  • とろみを活かして:えのきたけ・なめこ
  • どんな料理にプラスしてもおいしい:ぶなしめじ、ひらたけ

また、きのこは種類ごとにうまみ成分も異なります。何種類かのきのこを合わせて使うと、より一層うまみが引き立ち、香りも豊かになりますよ。
栄養満点なきのこが安価、かつ年中いつでも手に入るようになったことに感謝しつつ、今年の秋はきのこ料理を存分に楽しんでみてはいかがでしょうか。

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SHIHO

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Webライター。内面からの美容や健康に関心があります。読者の皆さんにとって有益な情報をお届け出来るよう頑張ります♡
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