優しい甘さが人気のはちみつ。
ヨーグルトやトーストと一緒に食べたり料理に使ったりと、様々な場面で登場しますよね。いつもなんとなく買っているはちみつですが、実は種類によって味や香りは全然違うのです。
そこで今回は、はちみつの種類とその特徴についてご紹介します。
いつもどのはちみつにしようか迷ってしまう、どんな味かわからないから同じはちみつしか買えない、という方はぜひ参考にしてみてくださいね。
はちみつは何種類ある?
世界にはなんと1000種類以上ものはちみつがあるといわれています。スーパーのはちみつ売り場に並んでいるはちみつは多くても10種類ほどですよね。実はその100倍もの種類があるというのには驚きです。
そもそもはちみつがどのようにできるか知っていますか?ミツバチが花の蜜を吸ってハチの巣に戻ってくる、この繰り返しでできるのがはちみつです。つまりミツバチがどの花を選んで蜜を集めるかによって、採れるはちみつも変わってきます。
アカシアの花から採れたはちみつは「アカシアはちみつ」、ひまわりの花から採れたはちみつは「ひまわりはちみつ」というように、花の名前がそのままはちみつの名前になっていることがほとんどです。
もちろん花が違えばはちみつの味も香りも違います。はちみつ専門店に行くと、もっといろいろな種類のはちみつに出会えるので、食べ比べて自分好みのはちみつを探すのも楽しいかもしれませんね。
はちみつの種類は3つに分けられる
はちみつといっても安いものから高いものまで様々。スーパーなどでよく見かけるはちみつと専門店で売られているはちみつは何が違うのでしょうか?その違いははちみつの作られ方にあるようです。
純粋はちみつ
「純粋はちみつ」とは、加工処理などを一切行っていない天然成分100%のはちみつのこと。水あめや砂糖などが含まれていないので、はちみつ本来の味を楽しむことができます。
また水分含有量23%以下、加糖・ぶどう糖の含有量が100g中60g以上など、厳しい品質チェックをクリアしたものだけが「純粋はちみつ」と名乗ることができるため、はちみつの中でも「最も質のいいはちみつ」となります。
ただし同じ純粋はちみつでも、加熱してるかどうかによって味や値段が大きく違うということも覚えておきましょう。実はスーパーなどで売っているはちみつのほとんどは、加熱されているもの。本来は加熱していない(非加熱)はちみつの方が栄養面や味・風味に優れているのですが、時間と手間がかかるためどうしても高級になってしまうそうです。
もし非加熱の純粋はちみつを食べる機会があれば、ぜひ味の違いを感じてみてくださいね。
加糖はちみつ
「加糖はちみつ」とは、水あめや砂糖、果糖などを加えているはちみつのこと。手軽な値段で買うことができますが、純粋はちみつと比べると風味や栄養素は劣ります。全体の60%以上はちみつが含まれていれば「加糖はちみつ」と名乗ることができるので、買うときにはよく確認してくださいね。
精製はちみつ
「精製はちみつ」とは、はちみつを加熱して色、香り、栄養成分を取り除いたもの。はちみつ由来の甘味料で、主に調味料用として使われています。はちみつ特有の香りや味がないため、はちみつ入りジュースや加工食品などに入っていることが多いようです。
代表的なはちみつをご紹介
1000種類以上もあるはちみつですが、ここではとくに人気のあるはちみつをご紹介します。一度は聞いたことのある名前もきっとあるはず。どんな特徴のはちみつなのか知っておくと、選ぶときのヒントになりますね。
アカシアはちみつ
「はちみつの女王」とも呼ばれるアカシアはちみつは、日本でもとくに人気の種類。はちみつ特有の甘ったるさやクセのある香りはなく、スッキリとした優しい甘さが特徴のはちみつです。はちみつが苦手な方でも食べやすく、トーストにぬったり料理にいれたりと様々な使い方ができますよ。
レンゲはちみつ
アカシアはちみつと並んで日本を代表するはちみつとなっているのが「レンゲはちみつ」。レンゲの花から採れるレンゲはちみつは、濃厚でまろやかな味わいが特徴です。チーズとの相性もいいのでトーストやピザなどにかけるのもおすすめですよ。
コーヒーはちみつ
コーヒーの花から採れたはちみつで、見た目もちょっと黒っぽいのが特徴。コーヒーの花は開花期間がわずか2日ととても短いため、生産量が少なくとても希少なはちみつです。コーヒーの味がほのかに感じられ、優しい酸味と苦さが感じられます。アイスコーヒーにいれたりホットケーキやプリンのカラメルソースにするのもおすすめですよ。
マヌカハニー
ニュージーランドのごく一部の地域だけで採れるマヌカハニー。抗菌力が強く、ビタミンなども豊富に含まれているので、健康や美容に効果が高いといわれています。ニュージーランドでは医療用品として使われることもあり、世界中で人気のあるはちみつです。希少価値が高いので高級品として扱われています。
ひまわりはちみつ
夏に咲くひまわりの花から採れるはちみつで、濃厚な甘さとほんのりとしたフローラルの香りが特徴です。フランスやミャンマーなどで多く生産されているひまわりはちみつは、ちょっと酸味が強いものやドロッとしたものなど、産地によって味わいに違いがあります。トーストやホットドリンクと相性がいいですよ。
ソバはちみつ
名前の通りソバの花から採れるはちみつ。見た目は濃い褐色で、味わいは黒砂糖のようなコクがあり、かなり濃厚でちょっとクセのあるはちみつです。鉄分やミネラルが豊富に含まれていて栄養価が高いのも特徴。そのまま食べるのは苦手という方は、料理や飲み物に入れるとコクが出ておいしくなりますよ。
オレンジはちみつ
オレンジの花から採れるはちみつで、柑橘類ならではのさわやかな香りが楽しめます。程よい苦味としっかりとした甘さが特徴です。肉料理と相性がいいので、はちみつ漬けにすると柔らかくジューシーな仕上がりになりますよ。ドレッシングやマリネにいれるのもおすすめです。
クローバーはちみつ
「クローバーはちみつ」とはシロツメクサの花から採れたはちみつのこと。公園などでもよく見かけますよね。上品な香りとクセのない甘さが特徴で、海外からも人気の高いはちみつです。さらっとしていて食べやすく、トーストやヨーグルト、料理にも合う万能なはちみつといわれています。
ラベンダーはちみつ
アロマやハーブとしても使われているラベンダーの花から採れたはちみつです。食べるとフローラルの香りが口いっぱいに広がります。すっきりとした甘さとほのかな酸味が感じられ、意外と食べやすいはちみつですよ。ラベンダー特有の風味は「桜餅のような味わい」と表現されることも。見つけたらぜひ一度食べてみてくださいね。
コムハニー
「巣蜜」とも呼ばれるコムハニーは、完熟した生のはちみつを巣ごと取り出したもの。ふつうはハチの巣から蜜だけを取り出しますが、コムハニーは巣も食べられるのです。「プロポリス」「ローヤルゼリー」など、ハチの巣だけに含まれている栄養素も摂れるため、健康や美容にもいいといわれています。
他のはちみつよりも味や食感が独特なので、実際に食べてみたけどハチの巣の食感が苦手という人も。まずはヨーグルトやパンケーキと一緒に食べるのがおすすめですよ。
はちみつ選びのポイントとは?
はちみつの味や香りを重視したい方は、先ほどご紹介した花の特徴をみながら選ぶのがおすすめです。フルーティーな香り、スパイシーな香り、コーヒーの香りなど食べ比べながら自分のお気に入りを探してみましょう。
はちみつの栄養素を重視したい方は、「天然はちみつ」「生はちみつ」を選ぶのがおすすめです。これらのはちみつは「非加熱」のものが多いため、加熱されているはちみつよりもビタミンやミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。他のはちみつよりもちょっと値段は高くなりますが、はちみつ本来の味を楽しむことができますよ。
同じはちみつでも値段はピンからキリまで。より質がよく値段も高い「生はちみつ」は、栄養素が豊富で味もしっかりとしていますが、食べやすいかといわれると人によると思います。濃厚なはちみつの味が苦手という方や、加熱してはちみつを食べたいという方にはあまり向いていないかもしれません。
もちろん価格もひとつの選ぶポイントですが、自分が食べて「おいしい」「体の調子がいい」と感じるはちみつを見つけることが「選び方のポイント」といえるのではないでしょうか。
まとめ
味や香りだけでなく相性のいい食材も違ったり、含まれている栄養素によって体への効果も違ったりと、同じはちみつでもこんなにも特徴があったのですね。
世界には1000種類以上のはちみつがあるので、これだ!というはちみつに出会うのには時間がかかるかもしれません。いろいろなはちみつを食べ比べて「お気に入りを探す時間」もぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。
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