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みんなが大好きな食べ物といえば、そう、カレーですよね!日本のカレーももちろんおいしいけれど、インドやタイをはじめとした世界各国のカレーも人気を集めています。世界にはどんなカレーがあるのか、どのような特徴があるのか気になりませんか?

そこで今回は「世界カレートリップ(前編)」と題して、日本人にもファンの多いタイのカレーから、ベトナムやミャンマー・カンボジアといったアジア諸国のカレーを紹介したいと思います。

世界のカレー:タイ

タイはインドと並ぶカレー大国。タイカレーは日本でも人気を博していますが、両者には決定的な違いがあります。
インドをはじめ、カレーは「乾燥させたスパイス」を使うのが主流です。一方で、タイのカレーでは「生のハーブ」を使い、風味豊かに仕上げるのがポイントです。

タイは南北に長く、諸外国と隣接しているという地理的特徴があります。そのためタイ料理は、各国の影響を色濃く受けながら独自に発達してきました。北部・中央部・南部と、使う食材や味付けの特徴が異なる豊かな食文化が特徴です。

タイを代表する主なカレー

タイを代表するカレーには以下のようなものがあります。みなさんも聞いたことのあるカレーが多いのではないでしょうか。

• ゲーンハンレー(北部):豚の角煮カレー
• プーパッポンカレー(中部):カニと卵のカレー炒め
• イエローカレー(中部)
• レッドカレー(中部)
• グリーンカレー(中部)
• マッサマンカレー(南部):鶏肉・じゃがいも・ピーナッツのカレー

マッサマンカレーは、2011年にアメリカの人気情報サイトにて「世界一おいしい料理」の第1位に選ばれたこともあるカレーです。

世界のカレー:ベトナム

タイとほぼ同緯度の東側に位置するベトナムにも、もちろんカレーがあります。しかしタイのカレーに比べその知名度は圧倒的に低く、カレー専門店などもほぼ存在しないというのですから、不思議ですよね。ベトナムカレーはどちらかというと、家庭料理の位置づけなのでしょう。

ベトナムのカレーでも、ココナッツミルクを使用する点がタイとよく似ています。また、さつまいもやじゃがいもといった芋類を使うことが多く、甘みが感じられるのが特徴です。ベトナムカレーはほとんど辛みがなく、辛いのが苦手な方でも安心して食べることができますよ。

ベトナムは長きに渡りフランス領だった国なので、フランスの食文化が色濃く残っています。そのため、カレーをバゲットにつけて食べる光景もよく目にします。

ベトナムを代表する主なカレー

ベトナムのカレーは、タイやインドのカレーのように特定の名称はありません。以下のように、カレーを意味する「Ca-Ri 」に、メインとなる具材の名前を続けて呼びます。

• カリーガー:チキンカレー
• カリーボー:牛肉カレー
• カリーヴィッ:アヒルカレー
• カリーイェー:ヤギカレー

基本的には肉を使ったカレーが多いようです。アヒル肉やヤギ肉を使うところが、近隣諸国のカレーとは違う特徴と言えそうですね。

世界のカレー:シンガポール

赤道付近に位置し、710㎢ほどの小さい国土ながらも世界的な先進国であるシンガポールは、他民族国家のためその食習慣もさまざま。中華系、インド系、マレー系が主要な民族で、こうした国々の影響を大きく受けながら食文化が形成されてきました。

中でも魚の頭が入った「フィッシュヘッドカレー」はシンガポールを代表するカレーでしょう。

シンガポールを代表する主なカレー

フィッシュヘッドカレーは南インド人によって考案されました。フエダイなどの白身魚の頭をそのまま大胆に使います。魚の臭みを消すため、唐辛子やターメリック・レモングラスといった数種類のスパイスやハーブで煮込んだ、日本人の舌にも合うカレーです。魚のほか、オクラやナス、トマトといった野菜も一緒に入っています。

現地では、酸味を際立たせたものや、ココナッツミルクを加えてより一層クリーミーさを際立たせたものなど、いくつかバリエーションがあるようです。ターメリックライスとともにいただきます。テクスチャーはさらさらしており、思いのほかペロリと食べられてしまいますよ。

世界のカレー:インドネシア

インドネシアは紀元前から香辛料貿易が行われてきた、いわばスパイスの宝庫。ジャワ島やモルッカ諸島といったインドネシアを代表する香料諸島が有名です。マルコ・ポーロが「この世の香辛料がすべてここでとれる」と口にしたほど。

インドネシアの食文化もまた、スパイスを求めて島を訪れた世界各地の民族の食文化を反映させながら発展していきました。インドネシアには実に18,000もの島※が点在していますが、島のそれぞれに料理の特徴があると言っても過言ではありません。

※2022年度
参考:インドネシア総合研究所

たとえば以下のような特徴があります。

• スマトラ島:辛い料理
• ジャワ島 中~東部:ココナッツミルクやピーナッツを使った甘い味付け
• ジャワ島 西部:さっぱりとした味付けでヘルシー
• バリ島:スパイスをたくさん使用した塩辛い料理

一例を挙げてみましたが、島によってこんなにも違いがあるのはおもしろいですね。
インドネシアを代表する主なカレー
インドネシアを代表するカレーには以下のようなものがあります。

• ソト・アヤム:鶏のスパイススープ
• ナシカリ:牛肉を使用したカレーライス

インドネシアのカレーは総じてサラサラとしたタイプのものが多いです。意外にも辛さはマイルドなカレーが多く、こってりもしていないためさっぱりと食べられるのも特徴です。

世界のカレー:ミャンマー

ミャンマーはインド・中国・ラオス・タイと隣接している国で、そんなミャンマー料理もまた、各国の影響を受けています。ミャンマー料理の一番の特徴は、油を多用するためこってりとしており、味が濃いという点。 ミャンマーでは油が少ないと貧しい食事と捉える風潮があることから、油を使うことが豊かさの象徴とされているのだそうです。

一方で、スパイスは多用せず程よく使われる程度のため、そこまで辛いと感じる料理はありません。
ミャンマーを代表する主なカレー
ミャンマーを代表するカレーには以下のようなものがあります。「ヒン」はすなわち「カレー」の意味です。

• チェッターヒン:チキンカレー
• ウェッターヒン:ポークカレー

ミャンマーには「油戻し」という調理法があり、カレーをはじめとした多くの料理でこの調理法が用いられています。
水分が油で蒸発するまでひたすら炒める、もしくは煮込むというもの。コクがあり非常に奥深い味わいになります。ただ、味が濃く脂っこくなるため、慣れないうちはお腹を壊す人も多いんだとか!

世界のカレー:カンボジア

タイとベトナムに挟まれた地理柄、カンボジアの料理も辛いと思われがちですが、実は唐辛子や胡椒などの辛味は控えめ。総じてマイルドな味が特徴です。また、生春巻など、タイやベトナム料理と似通った料理も多く存在しますが、ハーブなどは控えめです。

カンボジアもかつてフランスの植民地下におかれていました。その時代の名残りで、ライスだけでなくバゲットとカレーを一緒に食べる習慣も残っています。

カンボジアを代表する主なカレー

カンボジアを代表するカレーには以下のようなものがあります。

• アモック:ココナッツミルクのフィッシュカレー
• クメールカレー:チキンカレー

アモックは白身魚や卵のほか、ココナッツミルクを加えたマイルドなカレー。現地ではバナナの葉に盛られて提供されることも!
カンボジア料理のことを「クメール」と言います。クメールカレーはエシャロットをベースに、レモングラスやこぶみかんの葉といったハーブ、チキン、ココナッツミルクを加えた、日本人にも食べやすいマイルドなカレーです。

まとめ

気になるカレーはありましたか?隣接するアジア諸国でも、味や辛さの特徴に違いがあるのはおもしろいですよね。

続く後編では、タイと並ぶカレーの本場インドや、ちょっと珍しいヨーロッパのカレーまで幅広く紹介します。お楽しみに!

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Webライター。内面からの美容や健康に関心があります。読者の皆さんにとって有益な情報をお届け出来るよう頑張ります♡
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