暑い夏も終わりだんだんと寒い日が多くなってきましたね。
秋はお出かけの季節。
とくに紅葉はこの時期にだけ楽しめる景色ですね。
そこで今回は、紅葉の種類や楽しみ方、おすすめの紅葉スポットをご紹介します。
秋ならではの美しい紅葉を楽しむ準備をしていきましょう!
目次
紅葉がきれいな木
「紅葉=モミジ」と思っている方も多いのではないでしょうか。真っ赤に染まるモミジはたしかに紅葉の代表ですが、実は他にも美しい色をつける木はたくさんあるのです。今年は木の種類にも注目しながら紅葉狩りをしてみてはいかがですか。
モミジ
きれいな赤や黄色に染まるモミジは紅葉の代表ですね。イロハモミジ、ヤマモミジなどの種類がありますが、実は植物学に「モミジ」という品種は存在しないそう。モミジは見た目がよく似たカエデの仲間で「ムクロジ科カエデ属」という種類になります。
外国ではカエデ属の植物をすべて「maple(メープル)」と呼んでいて、モミジとカエデの区別はあまりしていません。色や形でモミジとカエデを区別している日本でも実は明確な定義はないそう。英語で「Japanese maple」と呼ばれるモミジは、日本特有の風情を感じられる木なのですね。
カエデ
カエデの中でも有名なのが「サトウカエデ」という種類。樹高30〜40mに成長し、葉っぱも手のひらほどの大きさなのが特徴です。日本ではあまり見ることはできませんが、カナダやアメリカなどでは自生している植物です。
サトウカエデはカナダの国旗に描かれていて、樹液はメープルシロップの原料となっています。英語では「sugar maple(シュガーメープル)」ということからも、甘い樹液がとれることがわかりますよね。
「カナダ/メープルシロップ/カエデ」というキーワードが並ぶとなんだか納得ですよね。暑さや寒さに強いので盆栽として育てるのも人気なようです。
いちょう
鮮やかな黄色が美しいいちょう。秋のいちょう並木は絶景ですよね。中国原産のいちょうは、イチョウ科イチョウ属の落葉樹。寒さに強く成長も早いのが特徴で、日本でも街路樹や公園樹としていろいろな場所で見かけますよね。
漢字で「銀杏」と書いて「いちょう」「ぎんなん」と2通りの読み方があるのも面白いところ。いちょうの葉っぱの形がアヒルの足に似ていることから、中国語で「鴨足(イーチャオ)」と呼ばれたのが名前の由来です。「ぎんなん」と読む場合は、葉っぱではなく実を指すことが多くなっています。
ケヤキ
大きく立派な木が特徴のケヤキ。秋の紅葉はもちろん、春には新緑がとても素敵な木です。材質が硬く丈夫で木目もキレイなため、建築材としても使われています。
そんなケヤキの紅葉の特徴は、赤・黄・オレンジと木によって葉っぱの色が違うこと。同じケヤキでも遺伝によって色づきが変わるそうです。秋のケヤキ並木ではカラフルな紅葉が見られるのでオススメですよ。
表参道には約900mにもなるケヤキ並木があることで有名。冬にはイルミネーションもあり、歩くだけで季節を感じられるスポットとなっています。機会があればぜひ立ち寄ってみてくださいね。
ツツジ
赤やピンクの花を咲かせるツツジは、春のイメージが強い方も多いのではないでしょうか。赤いツツジの花言葉は「恋の喜び」、白いツツジの花言葉は「初恋」と、たしかに春らしい花ですね。
でも実は1年で2回楽しめるのがツツジのいいところ。種類が多いので全てのツツジの木が紅葉するわけではありませんが、秋になると真っ赤に染まります。中でも「ドウダンツツジ」という種類のツツジは、栽培しやすく手入れも簡単なので、庭などに植えると素敵ですよ。
ソメイヨシノ(桜)
桜の代表ともいえるソメイヨシノもまた、秋になると素敵な紅葉を見ることができます。桜が紅葉することを「桜紅葉(さくらもみじ)」と呼ぶ言葉もあり、秋にもぜひ注目してほしい木です。
日本の木であるソメイヨシノは、公園や街中でもよく見かけますよね。日の当たる部分の葉っぱは赤、日陰の部分はオレンジっぽい色に染まります。春に桜並木として有名なスポットは秋にもぜひ訪れてみてくださいね。春とはまた違った景色が見られるはずです。
紅葉の見頃っていつ?
秋といえば紅葉ですが、同じ日本でも地域によって気温差があるため見頃の時期はちょっとずつ違います。気温が低い地域ほど紅葉は早いので、北海道から順に紅葉が始まり最後は九州で見頃を迎えるというイメージです。
その年の気温によっても違いますが、各地の見頃は次のようになっています。
北海道 | 10月中旬〜 |
---|---|
東北 | 10月下旬〜 |
関東・東海 | 11月上旬〜 |
関西 | 11月下旬〜 |
四国・九州 | 11月下旬〜 |
冬になるとクリスマスモード一色になりますが、暖かい地域では12月上旬まで紅葉が楽しめるのですね。ちなみに2022年は全国的に気温が高いと予想されているので、平年並みか少し遅い見頃となるそうです。イルミネーションと紅葉が一度に楽しめるなんてこともあるかもしれませんね。
旅行やデートを計画する際には、ぜひ各地の紅葉状況をチェックしてみてくださいね。
紅葉を楽しもう
せっかく美しい紅葉の季節ですから、お休みの日には少し遠くまでお出かけするのもいいですよね。秋の気持ちいい風を感じながら、ゆったりと紅葉を楽しめばリフレッシュにもなるはず。一年に一度の紅葉をぜひ楽しみましょう。
ハイキング
ゆったりと歩きながら紅葉を楽しみたいという方におすすめなのがハイキング。整備されている道や、湖・池のまわりの遊歩道など歩きやすい道が多いので、山登りをする自信はない…という人でも景色を楽しめるのがハイキングのいいところです。
都心から1時間ほどで行ける「高尾山」は、ケーブルカーやリフトがあり、道も整備されているので登山初心者にもおすすめのスポット。途中の売店でグルメを楽しみながら、ゆったりとハイキングを楽しめます。
難易度別にコースが選べるので、そのときの気分や気候に合わせて道を変えれば、毎回違う景色が楽しめるのも魅力ですね。
登山
平坦な道だけでなくアップダウンのある道も歩きたい、もっと壮大な景色が見たいという方はぜひ登山にチャレンジしてみましょう。ロープウェイを上手に使えば頂上まで1〜2時間程度でたどり着ける山もけっこうあるので、まずはそこから始めるのもいいですね。
栃木県にある「茶臼岳(ちゃうすだけ)」は、紅葉の時期にぜひ訪れてほしいスポット。「ひょうたん池」と呼ばれる池に紅葉が映る景色は写真映えもするので、ぜひ見てみてくださいね。ロープウェイで頂上の近くまで行けるので、気軽に登山気分も味わえます。
温泉
紅葉を見ながらのんびりと温泉につかるのもいいですね。紅葉の景色に包まれながら日頃の疲れを温泉で癒せば、リラックスできること間違いなし。露天風呂から紅葉が見える宿も人気があります。
下呂温泉や箱根など温泉が有名な地域では、日帰り入浴ができる施設もたくさんあります。高級宿に泊まるのはちょっと難しい人でも、温泉だけであれば1000円前後で楽しむことができるのでおすすめですよ。
キャンプ
最近流行りのキャンプで自分たちだけの空間を楽しむのもおすすめ。紅葉に囲まれた中でBBQや焚き火をするのもいいのではないでしょうか。
山梨県や埼玉県にはオートキャンプ場がたくさんあるので、紅葉の季節に合わせてキャンプが楽しめます。キャンプ道具を持っていないという方は、道具や設備がそろっているグランピングもいいかも。準備や片付けは施設の人がやってくれるので、手軽にキャンプ気分を味わえますよ。
おすすめ紅葉スポット
日本全国には美しい紅葉が楽しめるスポットがたくさんありますが、その中でもとくに人気のおすすめスポットを3ヶ所ご紹介します。訪れたことのある場所でも季節が変わると違った景色が楽しめますよ。
千畳敷(せんじょうしき)カール【長野】
山脈が連なる中央アルプスがあり、登山やハイキングスポットとしても人気の長野県。中でも木曽駒ケ岳(きそこまがたけ)にある「千畳敷カール」は、ロープウェイで気軽にいける紅葉スポットです。
「カール」とは、約2万年前に氷河によって侵食されたおわん型の地形のこと。北アルプスにある「涸沢(からさわ)カール」なども有名です。今回ご紹介した「千畳敷カール」は、畳1000畳分ほどの広さがあることからこう呼ばれるようになったのだとか。
標高2612mに広がる紅葉はぜひ一度みてみたいですよね。「駒ケ岳ロープウェイ」を使えば約8分で千畳敷カールまで行くことができます。登ってる途中の上からみる景色もまた美しいはず。約40分で歩ける遊歩道コースもあるので、ちょっとしたハイキングにもぴったりですね。
苗場ドラゴンドラ【新潟】
スキー場で有名な新潟県の苗場ですが、実は秋の紅葉もとても人気のスポット。「苗場高原」と「田代高原」を結ぶ約5.5kmのゴンドラは日本最長となっています。25分かけてゆっくりと景色を楽しむことができるので、歩くのが苦手な方でも安心して行くことができますね。
ロープウェイからはエメラルドグリーンが美しい「二居湖(ふたいこ)」と呼ばれる湖や、八海山・平標山(たいらっぴょうやま)などの山々を眺めることもできます。美しい紅葉とダイナミックな自然を同時に楽しめるのも苗場ドラゴンドラの魅力です。
ロープウェイは紅葉の時期に合わせて運行しているので、行く方は事前に運行状況をチェックしてみてくださいね。
長谷寺【奈良】
紅葉といえば京都・奈良も有名ですね。山の壮大な紅葉も素敵ですが、お寺や神社の紅葉をゆったりとみるのもまた違った良さがあります。
境内全体がもみじに包まれる長谷寺では、赤やオレンジの鮮やかな紅葉を楽しむことができます。国宝に指定されている「礼堂」の床はフォトスポットとしても人気。床にもみじの赤色が映り込む「床もみじ」は、紅葉の時期にしか見ることのできない光景です。
また春と秋の年に2回、期間限定で特別拝観も行われています。入場料はかかりますが、普段は入ることのできない本堂の内陣に入り、十一面観世音菩薩像に直接触れてお参りができるチャンスです。紅葉の時期に行くのであれば、ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。
まとめ
冬になると葉っぱは落ちてしまうので、紅葉を楽しめるのは秋のほんの一瞬だけ。
それがまた季節を感じさせてくれますよね。
今年の秋はぜひ美しい紅葉を見に出かけてみてはいかがでしょうか?
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