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ここからは「海洋プラスチック問題」の後編です!
前編では、今起きている海洋プラスチック問題にフォーカスしてきました。プラスチックゴミが増えたことで、海の魚たちは苦しんでいましたね。さらに私たち人間にもその影響は及ぼうとしています。

後編では、海のために私たちができる対策についてお話していきます。まず現実を知ることで第一歩、さらに行動に移してもう一歩。きれいな海を守るために一緒に考えていきましょう!

世界中で行われている対策

地球を持っている手の写真

日本だけでなく世界各国で、海洋プラスチック問題の解決に向けての動きが広がっています。特にヨーロッパはいち早くこの問題に取り組み、レジ袋の有料化をはじめ、ストローやスプーン・フォークなどの使い捨てプラスチック容器の使用禁止、他の国への協力要請などを行なっています。

使い捨てプラスチックゴミの発生量が世界1位となっているアメリカでも、ヨーロッパに続き様々な取り組みが始まっています。マイクロビーズという小さなプラスチックを使った洗顔料や歯磨き粉の製造や販売の停止、レジ袋の提供禁止、さらにプラスチックを再利用していこうとする動きも高まってきているのです。

また人口14億人の中国でもプラスチック製品を削減していく大規模な計画が発表されました。タイや台湾などのアジア各国でもプラスチック削減への動きが広まっていて、今海を守ろうと世界中が動き出しているのです。

海のために私たちができること

プラスチックのレジ袋とエコバックの写真

では私たちが生活する中で、どのようなことを意識すればよいのでしょうか。今日からできる簡単な取り組みをいくつかあげてみましょう。

・エコバックを持ち歩く
・ペットボトルではなくタンブラーやマイボトルを持参する
・シャンプーや洗剤などは詰め替え用(リフィル)を買う
・ゴミの分別を守る
・タッパーやふたつきの容器を使い、ラップの使用を減らす
・ポイ捨てをしない
・紙ストローを使う

思っている以上に、プラスチック製品は身の回りにたくさんありますよね。マイボトルやマイバックなどは自分のお気に入りのデザインのものを使うと、気分も上がって楽しくエコな生活ができるかもしれません。海洋プラスチック問題は世界規模の大きな課題ですが、一つ一つの取り組みは小さな積み重ねです。未来の海を守るために、できることから少しずつ始めていきましょう!

#プラスチックスマート

プラスチックスマートのロゴ画像

InstagramやtwitterなどのSNSで「#プラスチックスマート」という文字を見かけたことはありますか。これは環境省が2018年に立ち上げたキャンペーン。海洋プラスチック問題の解決に向けて、個人や団体、NGOや企業などの幅広い人たちと取り組みをシェアしながら、さらに広めていこうというものです。

プラスチック削減のためのアイディアや行動は、SNSで「#プラスチックスマート」とタグをつけて投稿することで、たくさんの人と共有できます。また環境省の公式サイトでは、自治体や企業の様々な取り組みがまとめられていたり、無料のメルマガを受け取ることもできるのでぜひチェックしてみてくださいね。

3Rを意識しよう

リデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)のイメージ画像

「3R(スリーアール)」という言葉を聞いたことのある方は多いかもしれません。ゴミを減らすための取り組みを、リデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)の3つの「R」で表したものです。限りある資源を有効に使うために廃棄物を減らしたり、使ったものを別の形で再利用していく社会にしていこう、と考えてつくられました。

さらに「不要なものはもらわない」という意味の「リフューズ(Refuse)」と、「修理しながら長く使う」という意味の「リペア(Repair)」も加わった取り組みを「5R(ファイブアール)」と呼ぶこともあります。買い物をするときには、自分が本当に必要なモノかよく考えてから買うことも環境のためになっているのですね。またモノを大事にして長く使うことで、ゴミを減らしていこうというのも素敵な考え方です。

今回は、3Rについてさらに詳しくご説明します。身近なところでも3Rはたくさん登場しますので、ぜひ取り組んでみてくださいね。

リデュース【Reduce】

マイボトルの写真

ゴミの発生を減らしていくのが「リデュース」。ゴミが発生してしまう前に、そもそもゴミになるようなモノを買わない・使わないという意識をもつことが大切です。3Rの中でも優先順位がもっとも高く、製造業などの会社も積極的に取り組んでいます。長く使える製品を作ることや、メンテナンスをしっかりとすることもリデュースの取り組みの一つです。

私たちができるリデュースにはこんなものがあります。

・マイバック、マイボトルの持参
・ペーパータオルではなくハンカチを使う
・食品は必要な量だけ買う
・食べ残しをしない
・不要な包装は断る

最近では食品ロスも大きな問題の一つとなっていますね。自分が食べきれるぶんだけ買ったり作ったりすることもゴミの削減につながります。レストランでいつも少し残してしまう方は、「少なめ」と注文してみるのもいいかもしれないですね。

繰り返し洗って使えるマスクの写真

使えるモノは繰り返し再利用するのが「リユース」。使い捨てではなく、洗ったり直したりしてもう一度使うことができるモノはたくさんあります。ビール瓶や牛乳瓶などを回収して繰り返し使ったり、最近ではマスクも使い捨てでなはく洗って繰り返し使えるものが増えていますよね。

私たちができるリユースにはこんなものがあります。

・シャンプーなどのボトルは捨てずに詰め替え用を買う
・いらなくなった家具や洋服は捨てずに売る・譲る
・壊れたモノは修理して使う
・裏紙を再利用する

また寄付することも立派なリユースです。自分の切った髪を寄付できる「ヘアドネーション」は、髪からウィッグを作り新しい形で使われます。洋服などを世界中の子どもたちに寄付することもできます。いらなくなったらすぐゴミにするのではなく、何か違う形で使うことができるか考えることが大切なのですね。

リサイクル【Recycle】

ごみ箱の分別の写真

ゴミになったものを資源やエネルギー源として再利用するのが「リサイクル」。新聞やダンボールなどがトイレットペーパーになったり、食品トレーやお菓子の袋は水切りネットやゴミ袋に生まれ変わることができます。リサイクル資源を上手に活用するためには、ゴミの分別をしっかりと行うことが大切ですね。

私たちができるリサイクルにはこんなものがあります。

・自治体のルールに従ってゴミを分別する
・ペットボトルや食品トレーは集団回収に出す
・使い終わった家電は会社に引き取ってもらう
・リサイクル製品を積極的に利用する

資源になるようなゴミも、ゴミ袋にまとめて入れて捨ててしまえば処分されてしまいます。どんなモノがリサイクルできるか知ることも大切ですし、わからなくてもルールを守ってゴミを捨てるだけで環境のためになっているのですよ。

ビーチクリーンに参加しよう

海岸でごみ拾いする人たちの写真
海沿いでゴミ拾いをしている人たちを見かけたことはありませんか。ビーチクリーンとはその名の通り「海の清掃活動」。ほとんどがボランティアという形で行われています。海に囲まれた日本は、各地でボランティア団体などがビーチクリーン活動を行なっていて、自由に参加することができますよ。

日本財団が運営する「海と日本PROJECT」では、ビーチクリーンをはじめ、海にかかわる様々なワークショップなどを行なっています。子どもも参加できるようなプロジェクトもたくさんあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

神奈川県には「かながわ海岸美化財団」という、日本で唯一の海岸美化専門の団体があります。神奈川県の海は観光やサーフィンなどで訪れる人が多く、海のゴミも大きな問題となっていました。そこでこの問題と向き合い解決していこうと、約30年前に財団が設立されたのです。ビーチクリーンやボランティアのサポートなどを中心に活動しており、誰でも海のための活動に参加することができます。財団が1年間に回収するゴミの量は約2000トン、そのうち400トンはペットボトルなどのプラスチックゴミなのだとか。ゴミを減らすことと回収すること、どちらも取り組めば海はさらにきれいになりますね。

まとめ

「海洋プラスチック問題」について、前編と後編にわけてお話してきましたが、いかがでしたでしょうか。海で起きている問題を人ごとだと思わずに、少しでも身近に感じていただけたら嬉しいです。プラスチックゴミを出さない、減らす、リサイクルする、拾う、私たちにできることもたくさんありましたね。どんなことでもいいので、気づいたときにはぜひ行動してみてください。みなさんのちょっとした努力で海は必ず変わっていきます。

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KYOKO

食べることと旅行が大好きな女子ライター

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