コスモス食品のマッドサイエンティストこと中田です。
「NATURE FUTURE Café」リニューアル編の第九弾。(思ったよりも長いシリーズになりましたが、お付き合いください。)。
今回は、このプロジェクトに大きく関わってくれた一人のタイ人スタッフについてお話させていただきます。
今までの話の中でも紹介させてもらいましたが、キッチン担当に就任したボーさんです。
このボーさん5年前のカフェオープン時の頃から参加していたとのことですが、引っ込み思案で大人しい性格のせいか、今回の出張初期時でも店内で所在なさげで、終始硬い表情でいる状態。「この子大丈夫かな?」そんな印象でした。
人事の配置でいろいろあった末に、キッチン担当はボーさんに決まり、迎えた研修初日、
相変わらず表情は硬いのですが、可愛らしい手帳を持って臨む姿に強いやる気を感じられました。
私のたどたどしいタイ語に付き合いながら、研修の日々、段々と表情も柔らかくなり、笑顔を見せるようになり自分の居場所を見つけていくようでした。
ある日、工場のスタッフが「ボーどう?大丈夫?」と問われた時に
「難しくて、覚えることもいっぱいあるけど、とても楽しい!!」
と見たこともないような明るい笑顔で応えている姿を見て、人に役割と責任を持ってもらい信頼して任せることでこんなにも人が変わるものかと深い感慨を覚えました。
そのうち他のカフェスタッフに料理のコンセプトや目的を熱心に伝えてゆき、その雰囲気に他のカフェスタッフ達も、自分も参加したいと次々と声を上げるようになり、今度はボーさんがみんなに教える側です。
その姿は当初の「大丈夫かな?」と心配していた時の面影は何処にもなく、職場の雰囲気を明るく変える中心になっていました。
そんなボーさんに、日本から持ってきたコックコートをプレゼント。始めてコックコートに袖を通し、コックタイを結んだその姿はまだまだぎこちないですが、やがて自分のスタイルを築いていくことを確信しています。
最終日、帰りの飛行機に乗る直前にボーさんが手がけたメニューを食べ、「美味しかった。もう言うことは何もないです。僕はこれでいなくなるけどこれからは頼むよ。」と声をかけた時、ボーさんは少し涙ぐみながらこれまでのお礼として私にプレゼントを渡してくれました。
「うわーありがとう!!」感激で思わず涙がこぼれました
「がんばれ、ボー・・・
おまえがナンバー1だ!!」 (このネタ分かるかな?)
つづく。
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