コスモス食品のマッドサイエンティストこと中田です。
いよいよ岩塩の採掘場へ
イサーン地方の岩塩についてのお話しの2回目です。
いよいよ岩塩の採掘場に伺いました。莫大な埋蔵量・国家の戦略的天然資源等々。
いかにも的な言葉があった中ではさぞかし立派な工場なのだろうといった先は、砂地の平野周りに建物らしきものはほとんどなく、木造の小さな小屋があるのみ、いぶかしげに周りを見てみると農家のおばちゃんらしき人達が3人出てきた。
そして一言、「ここが塩の製造場所です」。
タイに来て大抵のことは驚かなくなりましたが、前振りとのギャップでちょっとした衝撃を感じました。
おばちゃんは地面を叩いて「この地面の下に塩がある」とどや顔で言う。
岩塩の製造方法
製造方法は至って原始的、いやいやここではあえて伝統的と言っておきましょう。
まず、土を掘り起こしわらやろ紙を敷き詰めて樽の中に土を入れます。
その中に水を注ぎ入れ、土の中に含まれた塩分を溶かした水がわらやろ紙を通して液体のみが滴り落ちてきます。
次に、その液体を直火でグツグツと煮込み結晶化した食塩をとり出し、最後に天日で乾かして出来上がりです。
「ここでは、百年以上も前からこの方法で塩製造を行っているのだ。」と、おばちゃんはまた鼻息あらくどや顔で言う。私の故郷の淡路島で縄文・弥生時代に行われていた海水を使った塩づくりを体験学習で行ったことがありましたが、その方法とほとんど同じでした。
完成した塩の品質とは
ただ、味を確認してびっくり。まろやかでうま味があって美味しいのだ。海水や精製塩はとげとげしい塩辛さがあるのに比べ、塩辛さがあるのだがまろやかな味わいがある。
また、出来上がった塩には異物がほとんど見当たらず、塩の形状も安定している。
これは、塩の純度が高いので結晶の精製度が高く結果的に良質の食塩に仕上がっているという事なのだろうという事を、品質を見てつくづく思い知らされました。
そして味です。このまろやかな味わいは、長年に大地のミネラル分と融合された味なのだろうと、これは塩と大地が人間では経験できないような長い年月によって形成された唯一無二の自然の味で、この味は決して人間が作ることが出来ない領域の分野なのだろうという事を思い知らされました。塩を味わいながら、これは料理に使ったらいい味を出してくれるぞと確信しました。
この塩を使って、タイコスモスのハーブを使ったハーブソルトを試作しました。まろやかで味のある塩とハーブの香りと酸味が合わさって、料理の添え物として良い物が出来たと思います。この製品も一足先に、カフェの新メニューに取り入れてまいりますので、ご期待ください。新鮮野菜との相性がバッチリです。
それでは、まだまだ、続きますのでよろしくおねがいいたします。
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